英語の勉強をしていたり、YouTubeや洋画を見ていて「A Piece Of Cake(ピース・オブ・ケイク)」というイディオムが頻繁に使われています。
A Piece Of Cake(ピース・オブ・ケイク)という言葉を直訳すると「ケーキ一切れ」になるため、「ケーキを食べたい時に使うのかな?」と思いますよね。
しかし、A Piece Of Cake(ピース・オブ・ケイク)にはケーキとは全く関係のない意味が含まれています。
この記事では、いますぐA Piece Of Cake(ピース・オブ・ケイク)の意味が分かり、使えるようになる例文を紹介します。
A Piece Of Cake(ピース・オブ・ケイク)の代わりに使える言い換えのイディオムもまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
A Piece Of Cake(ピース・オブ・ケイク)の意味
A Piece Of Cake(ピース・オブ・ケイク)は、「超簡単!」という意味があります。
主にアメリカで使われていて、日常会話でも「余裕だよー」「楽勝だ」というニュアンスで日常会話に登場します。
ケーキと楽勝はこじつけすぎると感じるかもしれませんが、日本語にも「朝飯前」という言葉があります。
何かを頼まれた時に「いいよ、こんなの朝飯前だよ」のように使います。
朝起きて食事を取る前でもできるくらい容易いことを意味する「朝飯前」と同じような感覚と思えば、A Piece Of Cake(ピース・オブ・ケイク)も納得です。
A Piece Of Cake(ピース・オブ・ケイク)の由来は?
A Piece Of Cake(ピース・オブ・ケイク)の明確な由来はイマイチはっきりしていません。
とはいえ、「A Piece Of Cake(ピース・オブ・ケイク)=簡単にできること」から推測すると、「ケーキ一切れくらいペロっと食べられる(苦ではない)」と考えられます。
よほどのケーキ嫌いはのぞいて、大半の人であればどのタイミングでケーキが出てきても、嬉しくて喜んで食べてしまいます。
お腹いっぱいの時でも、別腹で食べれてしまうほど、ケーキを1切れ食べることは簡単です。
また、アメリカでは他の食べ物を食べるよりもケーキを食べることの方が簡単と言われていることから、A Piece Of Cake(ピース・オブ・ケイク)が浸透したとも言われています。
日本語の「朝飯前」はもちろん、「お茶の子さいさい」も同じような意味合いです。
日本では、朝食やお茶が使われていますが、英語ではケーキが使われていて、由来はどちらも似ています。
A Piece Of Cake(ピース・オブ・ケイク)の使い方
A Piece Of Cake(ピース・オブ・ケイク)を単体で使うこともできますが、いざ使うとなれば前後のニュアンスを含めて理解しておくと実用性が高まります。
実際に、いくつかの例文を通してA Piece Of Cake(ピース・オブ・ケイク)を使えるように練習してみてください。
英文 | 日本語訳 |
This is a piece of cake. | これくらいちょろいよ |
Yeah! It’s a piece of cake! | うん、楽勝! |
Riding a bike is a piece of cake. You just peddle. | 自転車に乗るのなんて簡単だよ、ただペダルを漕ぐだけだよ |
If you think it is a piece of cake, come up here and show us how to do it. | そんなに簡単っていうなら、やって見せてくれよ |
Do you think you can handle it?-A piece of cake. Leave it to me. | これについて対処できる?-簡単です、お任せください |
You won’t have any problems. The test will be a piece of cake. | 大丈夫、テストはすごく簡単だから問題ないよ |
It’s not that difficult. Actually, it’s a piece of cake. | そこまで難しくない、実際は簡単だよ |
Compared to English, learning and memorizing Arabic is a piece of cake. | アラビア語と比べて、英語を習得するのは簡単だよ |
いくつかの例文を見てわかるとおり、A Piece Of Cake(ピース・オブ・ケイク)は食べ物のケーキと全く関係のないシチュエーションでも使えます。
とはいえ、スラングに近い表現として使われているため、目上の人やビジネスなどかしこまったシーンでは使わないようにしましょう。
ビジネスの場面では、「I can do this.(わたしがやります)」「I will deal with it.(わたしが対処します)」などの表現に言い換えると丁寧です。
友人や家族間であれば、A Piece Of Cake(ピース・オブ・ケイク)を使っても問題ありません。
「easy」や「simple」よりも砕けた聞こえ方がするため、積極的に使ってニュアンスを掴みましょう。
A Piece Of Cake(ピース・オブ・ケイク)の言い換え
A Piece Of Cake(ピース・オブ・ケイク)と似たような意味合いを持つイディオムを紹介します。
「簡単だよ」を使うときに、毎度A Piece Of Cake(ピース・オブ・ケイク)では表現の幅が少なくて物足りない気もするでしょう。
そんな時は、これから紹介するイディオムを使って、英語にバラエティを加えてください。
a cakewalk
「a cakewalk(ア ケーキウォーク)」は、A Piece Of Cake(ピース・オブ・ケイク)同様に「楽勝」という意味を持っています。
A Piece Of Cake(ピース・オブ・ケイク)は日常生活などさまざまなシチュエーションで使えるのに対して、a cake walk(ア ケーキウォーク)はスポーツに限定されます。
例文:I could get 1st place in last match. That match was a cakewalk.(あの試合で優勝したよ、楽勝だったなあ)
shooting fish in a barrel
「shooting fish in a barrel(シューティング フィッシュ イン ア バレール)」は、A Piece Of Cake(ピース・オブ・ケイク)同様に容易いという意味を持っています。
直訳すると「樽の中の魚を撃つ」という意味になりますが、狭い樽の中にいる魚を撃つのは、川や海で魚を撃つよりも簡単です。
つまり、苦労をしなくてもできるようなシチュエーションで使うことができます。
例文:Finishing this work is like shooing fish in a barrel.(この仕事を終わらせるのは余裕だよ)
as easy as pie
「as easy as pie(アズ イージー アズ パイ)」は、A Piece Of Cake(ピース・オブ・ケイク)同様に簡単という意味を持っています。
見てわかる通り、A Piece Of Cake(ピース・オブ・ケイク)がケーキに対して、as easy as pie(アズ イージー アズ パイ)はパイです。
英語のネイティブスピーカーも頻繁に使っています。
例文:This project is as wasy as pie.(今回のプロジェクトは朝飯前だ)
easy as ABC
「easy as ABC(イージー アズ エービーシー)」は、A Piece Of Cake(ピース・オブ・ケイク)同様にすごく簡単という意味を持っています。
見てわかる通り、「ABCのアルファベットをいうくらい簡単にできること」という意味があるため、「ちょろすぎる」というニュアンスも含まれます。
例文:This homework was easy as ABC.(この宿題はめちゃくちゃ簡単だった)
cushy
「cushy(クッシー)」は、A Piece Of Cake(ピース・オブ・ケイク)同様に簡単という意味を持っています。
ちなみに、簡単という意味を持つcushy(クッシー)はイギリス英語であるのに対して、アメリカ英語では「柔らかい、快適、ふかふか」という意味合いで使われます。
ソファーについているクッション(cushion)は、cushyの派生語です。
イギリスとアメリカでは意味合いが異なるため、使い分ける必要がありますが、イギリスでは積極的に使ってみましょう。
例文:Thw work will come cushy witha a little practice.(少し練習すれば、その仕事は楽になるよ)
breeze
「breeze(ブリーズ)」は、A Piece Of Cake(ピース・オブ・ケイク)同様に容易いことという意味を持っています。
直訳すると「そよ風」という意味があり、そよ風くらいのもんで痛くも痒くもないよといったニュアンスが含まれます。
例文:It’s gonna be a breeze!(きっと楽勝だよ)
Cakeを使ったイディオム
A Piece Of Cake(ピース・オブ・ケイク)にちなんで、Cake(ケーキ)に関連したイディオム・スラング・ネット用語を紹介します。
cupcake
「darling(ダーリン)」「honey(ハニー)」のように恋人や夫婦間で呼び合う愛称として使われています。
例文:Hi, cupcake(やあ、僕の最愛の人)
一般的には、男性から女性に向かって使う表現です。
sell like hot cakes as
直訳すると「ホットケーキ並みに売れる」という意味ですが、要はたくさん売れていることを意味しています。
例文:These clothes began to sell like hot cake after it was introduced by YouTube channel.(YouTubeで紹介されてからこの服は飛ぶように売れ始めた)
hot cake(ホットケーキ)の部分をPan cake(パンケーキ)と言い換えて呼ぶこともできます。
flat as pancake
直訳すると「パンケーキのように平べったい」という意味で、大きなものが潰れたりしてぺちゃんこになったときに使います。
例文:She patted the hamburger meat into a flas as pancake.(彼女はハンバーグの肉をたいて平べったくした)
パンケーキはそこまで薄っぺらいものでもないため、大きなものが平たくなった時に使います。
まとめ
この記事では、A Piece Of Cake(ピース・オブ・ケイク)の意味、使い方、類語(言い換え)、cakeに関するイディオムについて解説しました。
「ケーキ」と「簡単」は一見全く関係のない言葉に思えますが、ケーキを食べることが苦ではないという意味を理解すれば、イディオムの使われ方にも納得できます。
初めはたどたどしい使い方になるかもしれませんが、「It’s easy!」「Not hard for me!」などの代わりに「A Piece Of Cake(ピース・オブ・ケイク)」を使ってみてください。
また「A Piece Of Cake(ピース・オブ・ケイク)」が使えるようになれば、他の言い換えも使い分けてみると、英語のレベルが上がります。