インターネット検索やSNSでのコミュニケーションなど、日常生活で大活躍するスマートフォン。肌身離さずに持ち歩いている方もいるのではないでしょうか。もしも留学やワーホリで海外に滞在するとしたら「現地でも日本と同じようにスマホを使えるの？」とお悩みの方も少なくありません。
ここでは、海外で生活する際のスマホ事情について解説します。また、現地で困らないように、渡航前に必要な手続きや注意点も解説しますので、ぜひご一読ください。
目次
留学やワーホリ中のスマホ事情
留学やワーホリで海外滞在中にスマホを利用する方法は、主に以下3つです。
- 日本で使用しているスマホを海外へ持参し、現地のSIMカードに差し替える
- 日本で使用しているスマホを海外へ持参し、Wi-Fiのみで生活する
- 現地で新しい端末を購入する
上記のうち、最もメジャーな選択肢は「日本で使用しているスマホを海外へ持参し、現地のSIMカードに差し替える」です。Wi-Fiのみでの生活は、Wi-Fiのつながらない場所での利用が制限されます。利便性・安全性の観点からおすすめできません。長期留学の場合は現地で新しい端末を購入するのも手ですが、英語力に自信がない方は控えた方が良いかもしれません。
渡航前に知っておきたいSIMの基礎知識や手続きについて
留学やワーホリのスマホ事情を知りたいは、「SIM（SIMカード）」について理解を深めておくと良いでしょう。ここでは、渡航前に知っておきたいSIMの基礎知識や手続きについて解説します。
１．そもそもSIMって何？
SIMとは、スマホに装着されている小さなICカードです。スマホの端末内には、携帯電話事業者(キャリア)から発行されたSIMカードが挿入されています。その中には契約者の識別番号や電話番号といった情報が記録されており、契約者はSIMカードを通してキャリアの電波を利用できる仕組みです。
2．「現地でSIMを差し替える」ってどういうこと？
「現地でSIMを差し替える」とは、現在挿入されているSIMカードを取り出し、渡航先で使用できるSIMカードを新たに挿入することです。先述の通り、SIMカードには電話番号など端末を使用するための情報が設定されています。現在使用しているSIMカードを現地に適したものに差し替えることで、日本で使用しているのと同じように現地の電波を利用できるという訳です。
ただし、SIMカードの差し替えは、SIMロックが解除された「SIMフリー」のスマホでなければできません。SIMロックとは、特定のSIMカード挿入時にしか端末を操作できない状態です。これは、契約先の携帯電話事業者によって設定されています。
3．SIMロックはどうやって解除するの？
SIMロック解除は、現在契約している携帯電話事業者へ依頼すれば対応してくれます。店舗の受付やコールセンターなどで「SIMロックを解除したい」旨を伝えてみてください。
ちなみに、2021年にSIMロック解除に関するルールが改正され、2021年10月1日以降に発売された携帯端末は、SIMロックの設定をせずに販売することが事業者に義務付けられました。そのため、それ以降に端末を購入した方は、SIMロック解除の手続きが不要の可能性があります。ただし、端末によって状況が異なるため、事前に確認しておくことをおすすめします。
注意が必要なのは、SIMロック解除に制限が設けられているケース。端末によっては、SIMロック解除が購入から101日経過後のみ可能という制限がかかっていることがあります。この場合、渡航の3カ月以上前に端末を購入していなければ手続きできません。
※参考：総務省『SIMロックについて』
4．日本で使用している電話番号は使えなくなるの？
SIMカードを差し替えると、電話番番号も変わります。留学やワーホリ前と同じ電話番号を帰国後に使用したい場合、一時休止の手続きを検討しましょう。ただし、一時休止の手続きをしてしまうと、Wi-Fiがつながらない場所でインターネットを利用できなくなるため、空港など渡航直前の手続きが無難です。空港周辺の携帯電話事業者の店舗や営業時間などを確認しておくと安心です。手続きの段取りは端末や携帯電話事業者によって異なるため、渡航当日ではなく事前に店舗で相談しておきましょう。
海外滞在中のスマホ料金の支払い方法
留学やワーホリ中、現地に対応しているSIMカードに差し替えてスマホを利用する場合、支払い方法には2つの選択肢があります。
- プリペイド式：前払いまたはチャージして利用するタイプ（スーパーマーケットなどで購入可）
- ポストペイド式：現地の携帯電話事業者と月払いの契約をするタイプ（事業者との契約手続きが必要）
短期留学の方やお試しで使いたい方には、プリペイド式がおすすめです。例えば40GB（利用期限◯日）のようなプランが用意されており、制限内で利用できる仕組みです。前もって支払った分が利用上限となるため「知らないうちに高額請求をされる」という心配がありません。SuicaやPASMOといったICカードのようなイメージです。
ポストペイド式は現地の携帯電話事業者と契約する必要があるため、英語力に自信がない方にはおすすめできません。ご自身に適した方法を選択しましょう。
海外滞在中のスマホに関する注意点
「海外でスマホを使用するのが初めて」という方は多いと思います。現地や帰国後に困らないように、注意点を確認しておきましょう。
１．SIMカードの差し替えには細いピンなどが必要
SIMカードは、スマホ本体の外側にある小さな穴にピンを刺して取り出します。専用のピンがありますので、事前に準備しておきましょう。
2．携帯電話事業者に必ず相談しておく
渡航直後にスマホを利用できないと、思わぬトラブルに遭遇してしまうかもしれません。例えば、道に迷った、送迎ドライバーと出会えない、滞在先にたどり着けないといったケースを想定できます。準備不足で困ることのないよう、事前に携帯電話事業者へ留学する旨を伝え、必要な手続きや最善の方法を確認しておきましょう。
3．日本で使用していたSIMカードを大切に保管する
SIMカードは、とても小さなICチップです。現在使用中の電話番号を帰国後に再利用したい方は、大切に保管しておきましょう。
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