留学先の国を選ぶにあたって、まずはその国を知ることが大切。この記事では「ニュージーランド」について紹介します。ニュージーランドの基礎情報や魅力を知り、留学先の選択肢の一つとして考えてみてはいかがでしょうか。
目次
ニュージーランドの基礎情報
まずはニュージーランドの基礎情報です。
国名 | ニュージーランド(New Zealand) |
首都 | ウェリントン |
人口 | 約476万人(2017年3月) |
面積 | 270,534㎢ |
人口密度 | 17.59人/㎢ |
公用語 | 英語、マオリ語 |
民族構成 | 欧州系、マオリ系、アジア系、太平洋諸島系、その他 |
宗教 | キリスト教 |
政体 | 立憲君主制 |
ニュージーランドは、オーストラリアの右下に位置している国です。
大きく北島と南島に分かれています。北島の主な都市は、オークランドや首都ウェリントンで、南島の主な都市はクイーンズタウンやクライストチャーチなどです。 ニュージーランドの人口の四分の三は北島で暮らしています。その中でも最も人口が多いのは、北東のオークランドで経済の中心になっています。
日本とニュージーランドの時差は3時間ですが、夏期はサマータイム制度が導入されているので、9月下旬から翌年4月上旬までは時計が1時間早まります。そのため、サマータイムの時期のみ日本との時差は4時間になります。夏期は、日本が午前7時のときにはニュージーランドは午前11時、冬期は日本で午前7時でニュージーランドは午前10時となります。
日本とニュージーランドの距離は約9,000kmで飛行機であれば約11時間。日本からニュージーランドの直行便はニュージーランド航空のみです。国内では関東で成田空港、関西で関西空港から便が出ています。
ニュージーランドの人種構成
ニュージーランドは、アジアなどからの移民も多く、多民族国家として知られています。 そんなニュージーランドは、以下のような人種構成になっています。
- ヨーロッパ系:約70%
- マオリ系:約15%
- アジア系:約9%
- ポリネシア系:約6%
「マオリ」といのは、ニュージーランドの先住民です。 起源は東ポリネシアの島々で、これらの島々から何百年も前にカヌーでアオテアロア(ニュージーランド)まで旅をしてきたのが始まりと言われています。以来、マオリ文化がニュージーランドのアイデンティティの柱になっているのです。そんなマオリ族の人々は、 ニュージーランドの北島に多く住んでいます。
ヨーロッパ系というのは、イギリスから渡ってきた人々が中心です。
もともとニュージーランドは無人島で、最初に定住したのがマオリ人。その後、1769年にイギリス人の探検家ジェームズ・クックがヨーロッパ人としてはじめてニュージーランドに上陸しました。
その後、イギリスを中心としてヨーロッパ各地からの移民が始まったことで、ニュージーランドにはヨーロッパ系の人種が増えていったのです。
このように多種多様な民族が暮らしているニュージーランド。 ニュージーランドの人々は気さくで親しみやすいといわれています。 居住地や農場を作るためには開拓が必要であり、それは危険を伴う苦難の連続でした。困難な出来事を解決していくうちに頑強で創意工夫に優れた国民性が養われたのです。
ニュージーランドのGDP
ニュージーランドのGDPは、2016年時点で1820億米ドルで、日本の約27分の1です。一人当たりのGDPは38,345米ドルで、日本と同程度です。
そんなニュージーランドの主要産業は、第一次産品で、乳製品,肉類,木材・木製品,果実類,水産品,ワイン,機械類,羊毛類で輸出の6~7割程度を占めています。
ニュージーランドの気候
ニュージーランドは、全体的に温暖な気候です。
細長い国土なので、北島と南島で少し気候が異なります。
平均気温は南に行くほど、低くなるので、北島よりも南島のほうが低めです。
ニュージーランドは南半球のため、日本と季節は真逆です。9~11月は春、12~2月は夏、3~5月は秋、6~8月は冬となります。
北島の気候
北島の主な都市は、オークランドやウェリントンです。
北島は、年間の日照時間が長く、気候は温暖でとても快適に過ごすことができる地域です。
冬の降水量は多いですが、最低平均気温は氷点下を下回ることはなく、雪が積もることはほとんどありません。
北島の代表的な都市であるオークランドの1年の気温は下記のとおりです。
- 春(9~11月)
- 平均最高気温:16~19.6℃
- 平均最低気温:9.4~12.6℃
- 夏(12~2月)
- 平均最高気温:21.6~23.6℃
- 平均最低気温:14.3~15.9℃
- 秋(3~5月)
- 平均最高気温:17~22.5℃
- 平均最低気温:9.9~14.9℃
- 冬(6~8月)
- 平均最高気温:14~14.8℃
- 平均最低気温:6.9~7.9℃
南島の気候
南島の主な都市は、クライストチャーチやクイーンズタウンです。
南島は、年間を通して降水量が少なく温暖な気候です。南部の山間部では雪が積もることはありますが、平野部ではほとんど雪は積もりません。
南島の代表的な都市であるクライストチャーチの1年の気温は下記のとおりです。
- 春(9~11月)
- 平均最高気温:14.5~19.1℃
- 平均最低気温:4.3~8.6℃
- 夏(12~2月)
- 平均最高気温:21~22.3℃
- 平均最低気温:8.6~12.1℃
- 秋(3~5月)
- 平均最高気温:14~20.1℃
- 平均最低気温:3.7~10.3℃
- 冬(6~8月)
- 平均最高気温:10.7~12.1℃
- 平均最低気温:0.8~2.1℃
ニュージーランドのビザ
ニュージーランドへの留学で必要なビザは、期間や目的によって異なります。
ビザの種類によって、現地でどんなことができるかも異なってくるので、どのビザが必要なのか事前に知っておきましょう。
滞在期間が3か月以内の場合:『Visitor Visa(短期訪問ビザ/観光ビザ)』
滞在期間が3か月以内で、かつ滞在する目的が留学または観光の場合、ビザの申請は必要がありません。
ニュージーランドへの入国する際の入国審査で入国スタンプを押してもらうことができます。 あくまで目的が観光なので、就学は可能ですが、就労はできません。
滞在可能な期間が3か月。3か月の間に滞在期間を延ばしたい場合、ニュージーランドの国内から郵送やオンラインで学生ビザを申請することができます。
ただし、ニュージーランド国内からの学生ビザ申請は有料になるので、3か月以上の滞在の可能性が高い場合には、日本を出国する前に学生ビザを申請しておくことをおすすめします。
滞在期間が3か月以上の場合:『Student Visa(学生ビザ)』
滞在期間が3か月以上であれば、学生ビザが必要です。
このビザでの滞在目的は、フルタイムで就学することです。
ビザ発行のためには、申請書やパスポートのほかに、残高証明、学校が発行する入学許可証や学費支払証明書など、いくつかの書類を準備しなければなりません。
学生ビザでは、条件によっては、週20時間のパートタイムでの就労ができます。
ワーキングホリデービザ
ワーキングホリデービザは、休暇を過ごす目的で1年まで長期滞在できるビザです。 ワーキングホリデービザは、18歳から30歳の独身者もしくは子供を同伴しない既婚者が条件です。
ニュージーランドのワーキングホリデービザは、発給数に制限がありません。申請はいつでも可能なので、取得のしやすいビザです。
ワーキングホリデービザで滞在する場合、語学学校に通うことができるのは6か月までで、就労できる期間に制限はありません。
語学の勉強もしたいけど、働いてみたい、という人は自由度が高いワーキングホリデービザを取得するという選択肢もおすすめです。
まとめ
今回はニュージーランドの基本情報を紹介しました。
ニュージーランドは海に囲まれ、とても自然豊かな国です。酪農が非常に盛んで、乳製品の輸出量は世界最大です。大自然の中で生活をしてみたい、農業体験などをしてみたい、という人にはニュージーランドはとてもおすすめです。ニュージーランドと聞くと、どんな国で、どんな生活をしているのかはぱっとイメージつかない人も多いかもしれませんが、とても魅力のあふれる国です。留学先の選択肢の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。