バンクーバーは、高い緯度の割に冬の寒さは厳しくありません。気温の年較差が小さいことや、降水量も毎月平均していることが特徴です。夏や冬の気温や、気候の特徴を紹介します。現地で快適に過ごすためにどんな服装や持ち物が必要なのかを知っておきましょう。
目次
カナダ バンクーバーの気候
バンクーバーは、カナダ連邦ブリティッシュコロンビア州南西部にあります。
ジョージア海峡に突き出た半島にある都市で、カナダ国内でトロント、モントリオールに次ぐ第三の都市です。北緯49度に位置しており、東京(北緯35度)や札幌(北緯45度)よりも高い緯度です。
札幌よりも緯度が高いとなると、札幌よりも寒いのではないか?と思うかもしれませんが、実は冬の寒さはそれほど厳しくありません。東京都ほぼ同じくらいの気候です。
カナダ国内で最も温暖な気候を持つ都市の一つであり、ケッペンの気候区分では西岸海洋性気候(Cfb)に属します。西岸海洋性気候は、温帯気候の一つです。暖流や偏西風の影響で気温の年較差が小さいことや、降水量も毎月平均していることが特徴的です。バンクーバーには、アラスカ海流という暖流が流れ込んでいます。
暖流は海上の気候に影響を及ぼすため、バンクーバーの気温にも大きく影響しているのです。
一年間の気温と降水量
バンクーバーの一年の月別の気温変化や降水量は下記のようになっています。
平均高温 (°C) | 平均低温 (°C) | 降水量 | |
1月 | 7 | 2 | 220 |
2 月 | 9 | 2 | 133 |
3 月 | 11 | 4 | 161 |
4 月 | 14 | 6 | 111 |
5 月 | 18 | 9 | 81 |
6 月 | 21 | 12 | 66 |
7 月 | 24 | 14 | 37 |
8 月 | 24 | 14 | 47 |
9 月 | 21 | 11 | 69 |
10 月 | 15 | 8 | 167 |
11 月 | 10 | 4 | 255 |
12 月 | 7 | 2 | 208 |
気温の変化からも分かるように、バンクーバーは比較的穏やかな天候です。
「カナダの冬は寒そう!」というイメージが強いですが、バンクーバーは冬でも氷点下になることはめったにありません。対して夏も、真夏であっても平均最高気温が24度とそれほど暑くならないので一年を通して暮らしやすい気候です。
日本と同じように四季がありますが、大きく分けると雨季と乾季に分かれます。
雨季は11月~4月で、乾季は5月~10月です。
雨季である冬は、毎日毎日雨続きとなるため、バンクーバーという地名をもじって「Raincouver(レインクーバー)」と呼ばれるほどです。冬場にバンクーバーを訪れる場合には、雨具などの雨対策は必須です。
ベストシーズンはいつ?
バンクーバーのベストシーズンは、ずばり「夏」です。
冬は雨が多いバンクーバーですが、夏は雨がほとんど降らず、カラッと晴れた天気が続きます。
湿度も低いため、べたべたせず、気温が高くても汗をかきにくいので、快適で過ごしやすい気候です。
さらに、バンクーバーは緯度が高いので、夏の日照時間は長くなります。
夏はサマータイムが採用されていて、朝6時ごろから夜10時ごろまで明るい状態です。朝から夜まで明るいので、活動的に過ごすことができますよ。
また、カナダでも秋には紅葉を楽しむことができます。
山岳地帯は9月中旬から、バンクーバー市内では10月中旬ごろから紅葉シーズン。数多くの紅葉スポットがあるので、お散歩がてら楽しんでみてください。
バンクーバーのベストシーズンは夏ですが、冬でも楽しむことはできます。
クリスマスシーズンには、クリスマス・マーケットや、ライトアップ、イルミネーション、花火など、幻想的な景色やイベントを楽しむことができます。
また、街から最短30分ほどの位置にはウィンターリゾートがあるため、スキーやスノーボードを楽しむこともできます。
服装準備
日本とは気候が異なるバンクーバー。
留学の準備をするときに、服装はどうしよう?と悩む人も多いでしょう。
季節ごとに、どのような服装が良いのか紹介していきます。
春(4~6月)の服装と持ち物
バンクーバーの春の始まりは遅めで、4月の中旬ごろからです。
春のバンクーバーは、桜を楽しむことができます。4月では各地で満開となります。
日本と比べて気温は低めですが、4月上旬に桜が開花すると春を感じ始めます。
4月は6~14度、5月は9~18度、6月は12~21度と、日本と比べると少し寒めでひと月ほどずれるとイメージしておくと良いでしょう。
4月は冬を感じるくらいの寒さが残るので、コートで防寒が必要です。4月上旬や朝晩は厚手のコートがあると安心です。日中でも外出時は薄手のセーターが必要です。
5月になると、暖かさが出始めます。朝晩は10度以下となるので、防寒対策が必要ですが、日中は軽装で活動ができるようになります。長袖シャツの上に、薄手のカーディガンなど羽織るものがあると良いでしょう。
6月になると、日中は20度をこえるあたたかさに。日中は長袖シャツ1枚でも過ごせる程度ですが、朝晩は薄手のカーディガンなどを用意しておきましょう。
夏(7~9月)の服装と持ち物
バンクーバーの夏は、湿度が低く、快適な季節です。
日本のようにじめじめしておらず、カラッとしているので汗はかきにくいのが嬉しいところ。
日中は24度前後まで気温があがるので、服装は半そで1枚と日本の夏と同じ服装で問題ありません。
ただし、夜は冷え込むこともあるので、一枚羽織るものを用意しておくようにしましょう。
また、夏の日差しや日本より強いです。帽子やサングラスがあるとより快適に過ごせますよ。
秋(9月中旬~11月中旬)の服装と持ち物
9月中旬以降、気温も下がり始め、雨が降ることも多くなり、雨が降るために気温が下がっていきます。
服装は薄手のジャケット、セーター、秋用のコートがあると安心です。
11月に入ってくると、冬の寒さを感じ始めます。冬用の厚手のコートが必要になってきます。
冬(11月中旬~4月)の服装と持ち物
11月中旬から冷え込み、冬が到来します。
バンクーバーはカナダ国内では比較的暖かい地域ですが、日本と比べると長めの冬になります。
気温は零度を下回ることはなく、それほど厳しい寒さではありません。
日本の冬と同じくらいの服装を準備しておけば防寒対策としては十分です。厚手のコート、手袋、マフラーなどは必須です。ただし、雨が多いこの季節。雨対策としてレインコートや長靴などあると安心です。
まとめ
カナダは寒いイメージがありますが、バンクーバーは一年中温暖な気候です。
夏と冬で、気温の差はそれほど大きくありませんが、降水量は大きく変化しますので、雨が苦手という人は、5月~10月がおすすめです。冬は雨が多いとはいえ、過ごしやすい気候のバンクーバー。ぜひ留学先の一つとして考えてみてはいかがでしょうか。