自然豊かで、治安も比較的良いカナダ。世界中から大勢の移民を受け入れていることもあり、multicultural(多文化)としても有名ですよね。
外国人でも住みやすいことから、永住先として大人気のカナダに、今回は皆さんがまず初めに考える「カナダに永住するにはどうしたらいいか?」「永住権取得条件は?」などの疑問に答えていきたいと思います!
【目次】
1. カナダ永住権は他国と比べて、取得しやすいの? 2. カナダ永住権取得のメリット3選
2-1. 労働時間が無制限となる
2-2. 医療費が無料に!
2-3. 大学の学費が安くなり、語学学校が無料になる!?
3. カナダ永住権取得条件とは?
3-1. 求められる仕事の専門性レベルNOC(National Occupation Code)
3-2. 永住に必要な英語力は?
4. カナダ永住権の取得方法
4-1. カナディアン・エクスペリエンス・クラス(カナダ就労経験移民)
4-2. フェデラル・スキルド・ワーカー(技能移民)
4-3. フェデラル・スキルド・トレード(技術者移民)
4-4. PNP(Provincial Nominee Program) (州推進移民)
4-5. ファミリークラス(Family Class)
4-6. 難民、人道移民
5. カナダ永住権の相談は、プロの留学アドバイザーに相談してみよう!6. まとめ
1.カナダ永住権は他国と比べて、取得しやすいの?
【海外の永住権取得】と聞くと、なんだかハードルが高いなぁ~。難しそうだなぁ~。とイメージする方が大半ではないでしょうか?
結論から言いますと、アメリカやイギリス、オーストラリアと比べても比較的永住がしやすい国と言われています。
2018年~2019年のカナダ移民者数はなんと!年間30万人を超え、移民者の受け入れが増加傾向にあることが伺えます。
カナダの移民制度は非常に【平等】で、条件や資格を満たせば誰でも永住可能な制度になっているのも理由の一つです。
2. カナダ永住権取得のメリット3選
カナダ永住権を取得したい、そこのあなた!永住権を取得すると、カナダに移住し素敵な生活が送れるだけではなく、カナダ人と同じ待遇で就労ができたり、医療費が無料などの素晴らしいメリットがあります。
そこで、カナダ永住権獲得で得られる詳しいメリットを紹介します。
2-1.労働時間が無制限となる
「カナダで働きたい!」と考えると、まず初めにワーキングホリデーや就労ビザが頭に浮かぶと思います。近年はビザも下りやすいため、ワーキングホリデーでカナダに留学に来る方が圧倒的に多いです。
しかし、せっかくカナダに来ても、1年~2年で帰国しなければならなくなるのはもったいないですよね。筆者も留学時代に、何人もの日本人留学生が1年足らずで帰国する姿を見ました。(せっかく英語に慣れてきたと思ったら…)
一方、永住権取得後は、長期滞在が可能なため、自分の希望する職に就きやすくなります。また、カナダ人と同等の労働条件で働くことができ、労働時間が無制限。外国人だからと言って、低賃金で働かせられることもなくなります。
2-2.医療費が無料に!
カナダの医療費は基本的に無料です。日本の場合、3割~1割が最低限負担するのが一般的ですが、カナダの医療体制は国民に優しく、州政府の保険に加入することで健診、治療、入院、手術などの医療費が無料になります。
例外として、歯科治療や薬代は保険適用外となりますが、州によって子供のみ医療費無料になる場所もあります。
医療費がかからないことは、とても大きなメリットとなりますよね。
2-3.大学の学費が安くなり、語学学校が無料になる!?
カナダにある大学では、留学生とカナダ人の学費は大きく異なります。年間を通して、学費が倍以上になるところもあり、カナダの海外大学に進学を検討の方は、永住権を取得してから大学に通うと、学費を大きく抑えることができます。
その他にも、金利無し学生ローンが組めたり、所得に応じて授業料が免除になったりと、カナダ人と同じ待遇が得られるのはお得になります。
また、英語を第二言語とするカナダ移民者への語学学校が用意されており、学費がなんと!無料になります。高い学費を払わずに済むのはとても経済的に助かりますよね。
続いては、上記メリットを得られるには、どのような条件をクリアしなければならないのか?「カナダ永住権を取得するための条件」について紹介します。
3.カナダ永住権取得条件とは?
カナダ永住権取得には、主に“① 求められる仕事の専門性レベル”② 英語力”が必要となります。
職種でいえば、技術職や職人などが有利であり、英語力はIELTS7.0(ジェネラル)相当の実力が高ポイントとなります。また、
では、具体的に必要な職種や英語力を一緒に見ていきましょう。
3-1.求められる仕事の専門性レベルNOC(National Occupation Code)
カナダへ移民を検討する際に、自身の職業が関連してくるのはご存じであったでしょうか?過去や現在の就いている職が、永住権取得に大きく関わってきます。
カナダ政府は、国家職業分野(NOC)という職業別に「0~D」にレベルを付けています。その内、永住権取得には「0、A、B」ランクに指定された職業である必要があります。
以下が、主な国家職業分野「0、A、B」の例になります。
・料理人、医師、歯科医、看護師、美容師などの資格を要する職業 |
・営業、企画、経理、広報などのオフィスワーク |
・管理職、マネージャー職などのある一定の地位に就いた職業 |
・代表取締役 |
一方、主な国家職業分野「C、D」の例はこちら
・ウェイター、レジ打ち、販売員などの特別な資格を要さない仕事 |
・荷物配達員、工事現場作業員 |
・ネイリスト、エステティシャン |
カナダの各州によっては、人材不足によりNOCレベル「C,D」でも永住権取得申請ができる場合もあります。
より詳しくは、カナダ移民公式HPをご覧ください3-2.永住に必要な英語力は?
カナダ永住に欠かせない条件の一つが英語力。日本で有名な英語資格と言えば、英語検定やTOEICが主流ですよね。
しかし、カナダ永住権申請に認められている英語試験は、以下2つに限られます。
- IELTS(アイエルツ)
- CELPIP(セルピップ)
どちらか2つの試験を受験し、得たスコアを「CLB(Canadian Language Benchmark」という指標に換算してポイント化します。
必要なCLBスコアは、応募する永住権プログラムによっても変わりますが、最低限「CLB7以上(IELTS6.0相当)」を取得しておくことをおすすめします。もっと言えば、「CLB9(IELTS7.0相当)」あると、高ポイントがもらえますよ。
※カナダはフランス語も共用語となっているため、永住権申請にはフランス語の試験「TEF]を使って試験を受けることも可能です。どちらか得意な言語で受験してみましょう。
4.カナダ永住権の取得方法
カナダの永住権取得方法は複数あり、申請方法によって英語力や職業条件を満たす必要があります。
また、申請方法として最も一般的なのが、オンラインにて永住権申請ができる「エクスプレスエントリー」があります。自信の英語力や学歴、職歴を登録すると、自動的にスコアが付き、高得点を獲得できた人から順に永住権の招待状【ITA】が届く仕組みです。
今回紹介する永住権申請方法のうち、下記4つは必ず「エクスプレスエントリー」の登録が必要になります。応募に備えて、事前に申請条件を一緒に見ていきましょう。
・カナディアン・エクスペリエンス・クラス(カナダ就労経験移民) |
・フェデラル・スキルド・ワーカー(技能移民) |
・フェデラル・スキルド・トレード(技術者移民) |
・PNP(Provincial Nominee Program) (州推進移民) |
4-1.カナディアン・エクスペリエンス・クラス(カナダ就労経験移民)
カナディアン・エクスペリエンス・クラスは、申請時から過去3年間で12ヵ月以上のカナダ労働経験がある方が対象となります。カナダで働きながら永住権を取得したい方におすすめです。
カナダでの就労経験 | 申請時から過去3年以内で、1年以上のフルタイム(週30時間以上)就労 |
カナダ国外での就労経験 | 問われません |
仕事の専門性(NOC)レベル | NOCレベルB以上 |
英語力 | NOCレベルB → CLB5以上(IELTS5.0 ジェネラル) NOCレベル0、A → CLB7以上(IELTS6.0 ジェネラル) |
学歴 | 不問 |
居住地 | ケベック州以外に居住すること |
※カナダでの就労経験に該当する「1年以上の就労」とは、有効なビザを持っている間の就労に限ります。
対象就労ビザとして、ワーキングホリデービザ、ポストグラデュエーション・ワークパーミット(ポスグラ)、配偶者ビザなどがあります。
4-2.フェデラル・スキルド・ワーカー(技能移民)
こちらのプログラムは、専門性の高い職業に就き、尚且つ高い英語力が求められます。
”カナダ国外で1年以上のNOCレベルB以上の就労経験があり、ポイントシステムで100点満点中67点以上のポイントがあること”が申請条件となります。
カナダでの就労経験 | 問われません |
カナダ国外での就労経験 | NOCレベルB以上相当の職種で1年以上の就労経験 |
仕事の専門性(NOC)レベル | NOCレベルB以上 |
英語力 | CLB7以上(IELTS6.0 ジェネラル) |
学歴 | 高校卒業以上 |
居住地 | ケベック州以外に居住すること |
その他 | ポイントシステムで100点中67点を獲得すること |
日本での就労経験は正規・非正規は関係ありません。職種が条件を満たし、フルタイム(週30時間以上)であれば対象となります。
現実的に、ポイント制で67点を取るのは難しいと言えるでしょう。よって、フェデラル・スキルド・ワーカーで永住権を取得する割合は少ないです。しかし、自身の職種が条件に該当する方は、英語力を身につけ、ぜひチャレンジしてみてください。
4-3.フェデラル・スキルド・トレード(技術者移民)
カナダ国外を問わず、指定されたトレード職で過去5年以内に2年以上の就労経験があることが条件となります。フェデラル・スキルド・ワーカー(技能移民)よりも職種が限られる分、求められる英語力は低いのが特徴です。
就労経験 | 申請時から5年以内、指定職種で2年以上の就労がある方。 (国は問われない) |
仕事の専門性(NOC)レベル | 指定された専門職(トレード職) |
英語力 | スピーキング・リスニング → CLB5以上(IELTS5.0 ジェネラル) リーディング・ライティング → CLB4以上(IELTS4.0 ジェネラル) |
学歴 | 高校卒業以上 |
居住地 | ケベック州以外に居住すること |
「トレード職」とはいったい何なのか?疑問に思う方もいるかと思います。
ここで言う「トレード職」とは、「~師」と呼ばれるような職人さんが該当します。
例を挙げますと、以下のような職業の方が対象者となります。
・電気、建築技師 |
・整備士 |
・天然資源、農業の技術監督職 |
・製造業の管理監督職 |
・調理師、調理人 |
・精肉業者、パン職人 |
4-4.PNP(Provincial Nominee Program) (州推進移民)
4つ目は、”プロビンシャル・ノミニー・プログラム”です。カナダ13州が設ける永住プログラム。人口の少ない州は人材確保に努めており、外国人の受け入れを行っています。比較的易しい永住条件が設定されているケースがあります。※申請条件に関しては、各州の公式サイトへお問い合わせください。
4-5.ファミリークラス(Family Class)
ファミリークラス(家族移民)は、カナダ人もしくはカナダの永住権を持っているパートナーとの国際結婚により、永住権を獲得できるプログラムです。
配偶者のほかにも、子供(19歳未満)、親、祖父母も移民することができます。
カナダ在住者側の条件
・18歳以上 |
・カナダ永住者であること |
・障害以外の理由で社会扶助を受けていないこと |
・扶養家族との生活に不自由ない収入があること |
永住権を取得する日本人側の条件は、下記に該当する必要があります。
日本人側(永住権取得側)の条件
・カナダ永住者の配偶者、扶養家族、両親、祖父母、その他親族であること |
・パートナーと1年以上同棲した方(事実婚) |
4-6.難民、人道移民
難民としてカナダに移住してきた方や、離れ離れになった家族などにもカナダ永住権が与えられる場合があります。
5. カナダ永住権の相談は、プロの留学アドバイザーに相談してみよう!
上記で紹介したように、カナダ永住権取得プログラムは多種多様で、日々条件が最新アップデートされます。
そして、皆さん個々の状況に合わせた最適な移民プログラムを探すのも一苦労と言えるでしょう。
その様な困った状況を助けてくれるのがプロの留学アドバイザーです。現地情報に詳しく、最短で永住権取得へと導いてくれます。
夢カナ留学では、皆さんの目的や要望に沿った留学オーダーメイドプランを作成します。「将来はカナダに永住したい!」という夢でも、全力で叶えられるようサポートします。
ぜひ一度、お気軽にご相談ください。
6.まとめ
いいかがでしたか?
永住権を取得するには様々な条件があることがお分かりになったかと思います。しかし、それら条件をクリアさえすれば、誰でも永住権獲得のチャンスがある!というわけです。
最後に主な条件をまとめておきます。ぜひ、皆さんの永住権取得への第一歩となればと思います。
① 日本のパスポートを持っていること ② プログラムによっては、一定の学歴が必要。(四年制大学卒など) ③ IELTS 7.0以上(ジェネラル)の英語力が望ましい ④ カナダに就労している場合、正式なジョブオファーをもらっていること。
・フルタイム(週30時間以上)
・1年以上の雇用経験、または無期限雇用
・NOCレベルB以上の職種
・雇用主が【LMIA※】の手続きをし、スポンサーとなってくれる
・雇用主が正式な「求人」でを行っているか?
・正式な「給料」形態になっているか?
※【LMIA(Labor Market Impact Assessment)】とは?
LMIAとは、Labor Market Impact Assessmentの略です。簡単に言いますと、カナダ企業が外国人(私たちのような日本人も含めて)を雇用する際に、カナダ経済に悪影響を与えないよう審査する基準を設けています。
外国人を雇おうとする企業は、このLMIAの審査を通過しなければ、正当な雇用形態とは言えません。よって、永住権が欲しい外国人は、LMIAの手続きをしてくれる【透明性のある企業】に就労する必要があります。