アメリカ留学の準備期間や英検・TOEICの勉強中に「Accreditation(アクレディテーション)」という単語が出てきて困惑している方も多いのではないでしょうか。
「Accreditation(アクレディテーション)」は、英語圏でも日常生活ではあまり用いられることのない単語のため、ただしくニュアンスを理解する必要があります。
この記事では、「Accreditation(アクレディテーション)」の意味・語源・頻出度・例文についてわかりやすく解説します。
「Accreditation(アクレディテーション)」とよく似た英単語の「Certification(サーティフィケーション)」との違い、類語についてもまとめました。
ぜひ参考にしてみてください。
【目次】
1.「Accreditation(アクレディテーション)」について
2.「Accreditation(アクレディテーション)」と「Certification(サーティフィケーション)」の違い
1.「Accreditation(アクレディテーション)」について
「Accreditation(アクレディテーション)」について意味・語源・頻出度・例文について解説します。
「Accreditation(アクレディテーション)」の意味
「Accreditation(アクレディテーション)」には、「認証」という意味があります。
英語では「the act of granting credit or recognition (especially with respect to educational institution that maintains suitable standards).」と説明されています。
日本語訳にすると「(適正な水準を維持する教育区間に対して)履修単位を与えたり承認する行為」となります。
アメリカは、日本と異なり教育機関を監督するための監督庁がありません。
そのため、学校側は各自で地域や民間の認定団体を設立して、日本の文部省のような「学校水準」「教育環境」「専門性」をリサーチして評価をするシステムです。
つまり「Accreditation(アクレディテーション)」とはある一定の基準を設けた機関から認証・公認されるときに使われているのです。
英語圏では、オフィスに入ることが許可される社員証のようなものを「Accrefitation card」と呼んでいます。
「Accreditation(アクレディテーション)」の語源
「Accreditation(アクレディテーション)」は、フランス語の「accréditer」が語源です。
1610年、フランスで「保証する」「信用を与える」などの意味で使われていた単語が英語に派生しています。
「à(〜に)」と「créditer(金額を信用してもらう)」を合わせた言葉がフランス語の「accréditer」です。
1790年代、フランス語の単語がラテン語や英語に派生し、英語では「信用や権威を与える」という意味で一般的に使われるようになりました。
「Accreditation(アクレディテーション)」の頻出度は?
「Accreditation(アクレディテーション)」は、おもに大学の教育現場で使われる機会が多いです。
日本国内で受けられる英語検定では準1級レベルといわれています。
日本にいるうちから覚えなくても良さそうに見えますが、海外留学を検討しているのであれば「Accreditation(アクレディテーション)」は重要単語です。
すでにお伝えしているとおり、アメリカでは地域や民間の認定団体を設けて学校が一定の水準以上の教育環境や専門性を持っていることを証明します。
認定団体から認可された大学は「Accredit collage(アクレディットカレッジ)」と呼ばれており、ここを卒業しているかどうかは進路に大きな影響を与えます。
アメリカ留学・就職を検討しているのであれば、「Accredit collage(アクレディットカレッジ)」か否かを確認しておきましょう。
最も多く「Accreditation(アクレディテーション)」が使われているのが大学の教育現場ですが、教育以外にも「認定」を意味する言葉として使われる機会もあります。
「Accreditation(アクレディテーション)」の例文・使い方
「Accreditation(アクレディテーション)」の使い方を例文と一緒に見ていきましょう。
例文 | 日本語訳 |
Accreditation of college is viewed as proof of quality in education and study. | 大学認証評価は、教育と研究の質の高さが証明されている。 |
My father is an accredited representative of the Japanese government. | 私の父親は、日本政府から認定された代表者です。 |
This investigation could threaten the government’s accreditation. | 今回の調査は、政府の適正評価が脅かされる可能性がある。 |
Authorities now can reject the accreditation of an association for a late report. | 当局は、報告の遅れた組織に対する認定を拒否できるようになった。 |
My boss was quick to emphasize the five star accreditation of the restaurant in Tokyo. | 私の上司は、すぐに東京のレストランに五つ星に認定するよう強調した。 |
例文を見て分かるとおり、日常生活で使うというよりは教育・ビジネス・政治などの組織絡みの場面で多用されています。
英検やTOEICなどのビジネス英語を習得したい方は、覚えておきましょう。
2.「Accreditation(アクレディテーション)」と「Certification(サーティフィケーション)」の違い
オフィシャルな評価を定める場面では、「Accreditation(アクレディテーション)」の代わりに「Certification(サーティフィケーション)」が用いられる機会が多くあります。
それぞれの意味は、以下のとおりです。
- Accreditation(アクレディテーション):認定
- Certification(サーティフィケーション):証明(認定)
2つの単語をそれぞれ日本語訳すると、どちらも「認定」と表現されることがあり混在されがちですが、英単語では明確な違いがあります。
それぞれの違いを的確に理解するためには、品質・評価管理のプロセスに着目します。
まず「Certification(サーティフィケーション)」は、特定の基準のもと第三者からの書面で証明・認定される製品・プロセス・サービスの適合性を指しています。
一方で「Accreditation(アクレディテーション)」は、特定の基準を持って評価・認可することができる権威的な期間が正式に製品・プロセス・サービスを承認することです。
「Accreditation(アクレディテーション)」の頻出度で紹介した大学の認定団体の場合、機関が大学を評価しているため、「Accreditation(アクレディテーション)」が適切です。
認定団体が評価したものに対して「Certification(サーティフィケーション)」を用いることはできません。
そのほかの例をみて、再度確認してみましょう。
「CB – Certification body(認証機関)」と「AC – Artification body(認定機関)」は、日本語をみただけでは違いがピンとこない方も多いのではないでしょうか。
ビジネス英語ではたびたび使われる表現ですが、「CB」と「AC」では明確な違いがあるので注意が必要です。
エンドユーザー企業に認証を与えるものを「Cetftification body(認証機関)」、認定機関が認証機関に認可するものを「Accreditationn body(認定機関)」と呼びます。
権威が大きい方が「Accreditation body(認定機関)」と考えるとわかりやすいです。
ビジネス業界では独自基準で評価できる「Certtificaiton body(認証機関)」が増えると、不正防止や監査レベルの維持のために「Accreditation body(認定機関)」が登場します。
3.「Accreditation(アクレディテーション)」の類語
「Accreditation(アクレディテーション)」の類語は、以下のとおりです。
- recognition(レコグニション)
- acknowledgement
- approval
- sanction
- endorsement
- ratification
- validation
どの単語にも「認める」に近しいニュアンスがあるため、「Accreditation(アクレディテーション)」との違いが混乱してしまいやすいです。
具体的に意味を見て使い分けられるようにしましょう。
recognition(レコグニション)
意味:認識、認めること、見聞き・聞き覚え
「Accreditation(アクレディテーション)」と同様に機関から承認されるときに使われるほか、過去の記憶からたどって認識されるときにも使われます。
acknowledgement
意味:了承、通知、承認
すでに定められた事実や権利などが認められるときに使われます。
approval
意味:同意、承認、許可
正式な許可や免許が得られるときに使われていますが、機関からの認定かどうかは重視されません。
sanction
意味:正当と認めること、認可すること、制裁、拘束力
違反・非道徳的・反社会的などネガティブなものに対して法的な措置をとったり、法的な側面で認可するときに使われます。
endorsement
意味:承認・是認
人や計画に対して許可をするニュアンスで使われていますが、一定の基準が設けられていたり、機関による審査はありません。
ratification
意味:承認、批准
認可する行動ではなく、基準などに対して使われています。
「retification of the nuclear non-proliferation treaty(核拡散防止条約の批准)」「ratification vote(承認投票)」など。
validation
意味:証明、汲み取ること、受け入れること
プロセスや結果が規定の条件や基準に適合しているかなど検証して認可するときに使われています。
4.まとめ
この記事では、「Accreditation(アクレディテーション)」の意味や使い方についてお伝えしました。
「Accreditation(アクレディテーション)」は、「認証」「公認」の意味がありますが、個人ではなく機関から認可された際のみに使われています。
機関ではなく個人や組織などから認定された際は、「Accreditation(アクレディテーション)」よりも「Certification(サーティフィケーション)」が適しています。
日本語では同じような意味で使われていても英語になるとまったく違う意味になるため、正しく違いを理解して使い分けましょう。