インターネットやオンラインゲームでたびたび使われている「irl」「IRL」にはどのような意味があるのでしょうか。
日本でも「w」「草」「8888」「ニキ/ネキ」「ktkr」などさまざまなネットスラングが使われています。
リアルタイムでスピーディーな会話をするためには、ネットスラングの存在が欠かせないものの、意味を知らなければ推測するのが難しいものも多いです。
そこで、この記事では英語圏で使われている「irl」の意味と使い方を分かりやすく解説します。
さらに「irl」と一緒に知っておきたいネットスラングをまとめました。
「irl」の意味
「irl」は、「In Real Life(現実世界で)」という意味の略語です。
「現実世界で」という直訳を見ると、意味を的確に把握するのが難しいものの「リアルで」「実際に」などのニュアンスで使われています。
「irl」はオンラインゲームやインターネット上の会話で使用されるケースが多く、ネットとリアルで言い分けるときに使います。
たとえば、友達に関してはオンラインゲームで知り合った人を「ネットの友達」といい、学校の友達を「リアルの友達」といいます。
また、日常のできごと(友達と遊ぶ、仕事に行く、学校の部活があるなど)の際に、「irl」を使うことも可能です。
「irl」はネットスラングで口語表現ではない
「irl」は、あくまでオンラインゲームやインターネット上のチャットで使う英語のスラングであり、口語で使う表現ではありません。
間違っても「イー・アール・エル」と対面で使うことがないようにしましょう。
実際に口に出して「irl」を使うのであれば、「In Real Life(イン リアル ライフ)」と略さずに使うのが一般的です。
「irl」の使い方
実際に、「irl」はどのようなシチュエーションで使えるのか例文と一緒に解説します。
Sadly, i am not a cool guy irl.
日本語訳:残念だけど、リアルの俺はそんなイケメンじゃないよ
オンラインゲームでは、顔を隠してキャラクターやアバターを使って会話をすることもあるでしょう。
そんなとき、声や会話の雰囲気で話が盛り上がったとき、「実際は…」「リアルでは…」などのニュアンスで自分自身について伝えることができます。
例文としては、自虐的な表現を使いましたが、ポジティブな意味で使うこともできます。
I am 25 years old online, but irl i am18 years old who lives with my parents.
日本語訳:ネット上では25歳といってるけど、実際は実家暮らしの18歳だよ
オンラインゲームやインターネット上では、匿名やニックネームを使って、本当の自分の情報を非公開にすることもあるでしょう。
仲良くなってから、「実は…」というように本当の話をする場合は、このように「irl」を使うことができます。
Do you think we will ever meet irl?
日本語訳:リアルで会うこととかあるのかな?
実際には一度も会ったことがないのに、オンラインゲームやインターネット上で会話をする中で徐々に友情や愛情が芽生えることもあるでしょう。
近年ではマッチングアプリの普及もあり、ネットで知り合った人と出会う機会も増えています。
また、趣味が同じであれば、アニメやゲームのイベントやオフ会などの機会に会うチャンスも作れます。
特にイベントなどで会う機会がなくても、「友達になりたい」「恋人」になりたいと思えば、どこかで会う相談をしてみるのも良いでしょう。
今まではオンラインでしか話していなかったけど、リアルで会おうよと伝える際もirlが使えます。
I will have class tomorrow irl.
日本語訳:明日は授業があるんだよ
実際の日常での予定の話をする際に、インターネットやオンラインゲームの話と混同しないために「irl」を使うケースがあります。
この例文のように「授業」のワードがあれば現実世界の話をしていると推測しやすいですが、ただの「予定がある」などというとネットの話か現実の話か判断しづらいです。
そこで、ネットの話であれば特に言及する必要がありませんが、現実世界での話をしているのであれば、最後に「irl」をつけるとミスリードを防げます。
I am talking about my friend irl.
日本語訳:今はリア友の話をしてるんだよ
現実世界で起こることだけではなく、現実世界にいる人たちのことも「irl」で表現できます。
友達、仲間、恋人などネットと現実世界での区別が着けにくい事柄について、「irl」をつけるだけで話がスムーズに進みます。
また、オンラインゲーム上で猫が登場していたとして、実際に猫を飼っている場合は、「i have a cat irl.(リアルで猫飼ってるんだ)」のように話します。
英語のネットスラングってどんなもの?
そもそも、英語のネットスラングとはどういう意味を持っているのでしょうか。
スラングには、「俗語」「卑語」などの意味があり、特定のコミュニティや限られたジェネレーションの中だけで使われている言葉を意味します。
いわゆる「ネット用語」や「若者言葉」がスラングに該当するというわけです。
スラングは、英語だけではなく日本語にもたくさんあり、常に新しい言葉が登場しては、少し前に使われていた言葉が死語となり、使っているだけで「古い」という印象を与えます。
とはいえ、ネットスラングに関しては半永久的に使われ続けているものも多いです。
オンラインゲームやインターネット掲示板、SNSではタイムリーで軽快な会話が求められるため、スラングを知っているだけで長ったらしい文章になることを避けられます。
ネットスラングを使う際の注意点
英語や日本語など言語問わずネットスラングを使用する場合は、使う相手やシチュエーションを見極める必要があります。
あくまでスラングは、特定のコミュニティやジェネレーションの間だけで許容されている表現方法のため、使う場所を間違えると教養のない人と認識される可能性が高いです。
また、英語のスラングを使う際には、少し厄介に感じるかもしれませんが、ある人種以外が使うとタブーとされるスラングも多くあります。
日本ではあまり馴染みのないことかもしれませんが、海外では日本以上に人種差別や性差別に関する問題はセンシティブなため、意味を知らずに使うのは危険です。
相手を不快にさせるだけではなく、喧嘩を売っていると誤解されたり、大きな炎上につながるリスクもあります。
「知らなかった」「悪気がなかった」では通用しないケースもあるため、必ず意味を理解してから使ってください。
ちなみに今回紹介した「irl」に関しては、とくにタブー視されているスラングではないため、多用しても問題ありません。
「irl」と一緒に覚えておきたいネットスラング
英語にはたくさんのスラングがありますが、ここでは「irl」同様にオンラインゲームやインターネット上で使われるスラングを紹介します。
omg(oh my god)
日本語訳:やばい
日本語でも「オーマイガー」「オーエムジー」などの表現が使われているため、知らない方はほとんどいないのではないでしょうか。
日本のオンライン上でも「やばい」を多用するネットユーザーはたくさんいますが、英語圏でも「omg」はやばい並の頻度で使われています。
リアクションを取るとき、興奮したとき、予想外のことが起きて混乱しているときは、とりあえず「omg」を使っておけばOKというほど使いやすい単語です。
idk(i don’t know)
日本語訳:知らない/わからない
何か聞かれたときに、わざわざ「i don’t know」と打つのがめんどうな場合は、「idk」の3文字でOKです。
ちなみに最近の若い世代では、「idk」をさらに省略した「dk」や「don’t know(ドンノー)」の音からとった「dunno」も流行っています。
「idk」「dk」「dunno」の3つを知っておけば、わからないときは対応できます。
jk(just kidding)
日本語訳:冗談だよ
オンラインゲームやインターネット上では、顔や表情が見えない分、ちょっとしたジョークが相手に伝わらず誤解を招いてしまうこともあります。
そんなとき、「jk」を使えば、相手も「あ、ジョークだったんだね」とシリアスに捕らえずに笑いに変えられます。
日本語でjkといえば「女子高校生」を意味するため、戸惑うこともあるかもしれませんが、英語圏の人から送られてきたjkは、女子高校生ではなく冗談の方と認識しましょう。
yolo(you only live once)
日本語訳:1度きりの人生
直訳すると「1度きりの人生」となりますが、「やりたいようにやろう」「はっちゃけよう」などの意味が込められています。
旅行に行くか悩んでいるとき、深夜にアイスを食べるか悩んでいるときなど、迷いがあるときに、「yolo」を理由にやりたい方を選ぶ口実に使います。
「人生1度きりだからやっちゃおう!」というポジティブな意味があり、悩みを抱えている人に対して、使うこともできる便利なワードです。
2010年頃から使われるようになった英語のスラングですが、近年では100%ポジティブな意味があるというよりは、やや皮肉のニュアンスも含まれるため気をつけましょう。
btw(by the way)
日本語訳:ところでさ…
インターネット上やオンラインゲームで、話題を変えたいときに使える便利なワードです。
世代問わず頻繁に使われています。
また、「irl」は口語表現として不適切とお伝えしましたが、「btw」は、「ビー・ティー・ダブリュー」と口にして会話で使うネイティブもいるようです。
「バイ・ザ・ウェイ」の方が使いやすいように思えますが、あえて「ビー・ティー・ダブリュー」というのが流行りなのかもしれません。
goat(greatest of all time)
日本語訳:最強
「goat」の読み方は動物のヤギと同様に「ゴート」ですが、史上最強を意味する「great of all time」の略です。
FIFAではメッシやエムバペ、WBCでは大谷翔平が「goat」と呼ばれてネット上では大盛り上がりしているのをみた方も多いでしょう。
アルファベット4文字で「goat」と使うことができる一方で、ヤギと同じスペルという理由でヤギの絵文字を連続して使って最強と讃える方法もあります。
スポーツに限らず、オンラインゲーム中に神プレーをした人に対して使うこともできます。
ftw(for the win)
日本語訳:最高
直訳すると「勝利のために」という意味になりますが、誰かを賞賛するときやお祝いをするときに使えます。
日本語では「〜しか勝たん!」という言葉が流行っていますが、このニュアンスに近いと認識して問題ありません。
「Justin for the win」で「ジャスティン最強」「ジャスティンしか勝たん」という意味になります。
まとめ
この記事では、「irl」について解説しました。
「irl」は、オンラインゲームやインターネット上でたびたび使われていて、ネットとリアルの違いについて話す際に使われていることが分かりました。
スピーディーな会話を楽しみたい、ゲーム中に雑談をしたいなどのシチュエーションでは使いやすいため、ぜひ英語での会話の際には取り入れてみましょう。
「irl」以外にもたくさんのネットスラングがあるので、一緒に覚えて少しずつ会話の中に取り入れることができれば、ネイティブのように楽しめること間違いなしです。