英語で会話をする相手から「Hiya!」と声をかけられたことはありませんか?もしくはネイティブ同士の会話や海外ドラマ・映画などの中で「Hiya」という言い回しを聞いたことがある人もいるかもしれませんね。
シチュエーションから、なんとなく挨拶だとわかるかと思いますが、「Hiyaって一体なんだろう?」と疑問に思う人もいるでしょう。
そこでこの記事ではHiyaの意味や使い方、そしてHiyaのかわりに使える類似表現をご紹介します。挨拶のバリュエーションを増やしたい人は、ぜひ参考にしてくださいね。
1.Hiyaの意味とは?
「Hiya」とは、HiやHelloのような挨拶の言葉です。
イギリスで主に使われているので、イギリス英語表現と言えるでしょう。逆にアメリカではほとんど耳にすることはありません。ただし、アメリカ人にHiyaと声をかけても、意味はわかってもらえます。
この「Hiya」という言葉について、ケンブリッジの英英辞典では、下記のように定義されています。
an expression said when people who know each other well meet:
(よく知っている人に会ったときの挨拶表現)
引用元:https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/hiya
この定義からもわかるとおり、Hiyaという表現はあまり知らない相手、初対面の相手には使わない挨拶の言葉です。
ただし、時間の制限はなく、朝でも昼でも夜でも気軽に使えます。この点は、HelloやHiと同じですね。
Hiyaの語源
ではなぜ「Hi」ではなく「Hiya」なのかというと、これは一説によると「Hi, how are you?」の略なのだとか。かなり略されていますが、英語では「How are you?」までが挨拶とされているため、それを短縮したくなる気持ちはなんとなくわかりますね。
ちなみにHiyaと言われたからと言って、How are you?と聞かれたと思って答える必要はありません。もっと言えば、挨拶としてHow are you?と聞かれた場合は、特に返事をしなくても大丈夫です。
たとえばこんな感じですね。
例文
A: Hi, how’s it going?
B: Hiya!
日本語に訳すと、「やあ、調子はどう?」と訳したくなりますが、基本的に出会い頭やすれ違いざまに交わされるこうした挨拶では、答えを求めていないため、上記のように「How are you」に当たる部分(上記の例文ではHow’s it going?)は無視しても問題にはなりません。
もちろん、「How are you?」などと聞かれた場合、「good.」などと簡単に答えてもOKです。しかし、短縮系である「Hiya」の場合は、そこにHow are you?が隠れていることは意識せずに対応しましょう。
Hiyaはカジュアルな表現
ケンブリッジ英英辞典の定義づけからもわかるとおり、Hiyaはよく知っている親しい相手に使う挨拶です。つまり、カジュアルな言い回しのため、ビジネス・フォーマルシーンで使うのには適していません。
また、どちらかというとやや若者言葉寄り。さらに、女性に好まれている表現です。とは言え、男性が全く使わないというわけではありませんが、若い女性が使うことが多いと覚えておくと良いでしょう。
2.Hiya以外にもこんなにある!Hiyaに似た英語の挨拶
ここからは、Hiya以外の英語の挨拶表現をご紹介します。Hiyaと同じような使い方、つまり時間の制限なく、誰かに挨拶をする言葉を集めてみました。
簡単な例文や使いどころとともにご紹介するので、挨拶のバリュエーションとして覚えておきましょう。
Hello
一番オーソドックスな挨拶の言葉であるHelloは、こうした時間の制限のない挨拶の中でも、比較的フォーマル寄りな言葉です。
そのため、ビジネス・フォーマルシーンでも使われています。もちろん友達に対して使っても不自然ではありません。
では実際にどのように使われているのか、会話例文をみてみましょう。
例文(フォーマル)
A: Hello, good afternoon Mr. Smith. How are you today?
B: I’m good, thank you. How about yourself?
(日本語)
A: どうも、こんにちはスミスさん。お元気ですか?
B: 元気です、ありがとう。あなたはいかがですか?
例文(カジュアル)
A: Hello hello, how are you doing?
B: Hi, what’s going on?
(日本語)
A:やあやあ、元気かい?
B: やあ、調子はどう?
ここで注目したいのは、フォーマルシーンでの使い方です。Helloはフォーマルでも使える表現ですが、そのためかHelloのあとに、Good morningやGood afternoonといった、フォーマルな「おはようございます」「こんにちは」といった表現をくっつけることができます。
日本人は「Hello」を「こんにちは」と習っていることもありますが、「こんにちは」にあたるのは「Good afternoon」の方です。「Hello」は呼びかけの挨拶表現と考えれば、しっくりくるでしょう。
Hi
次にご紹介する「Hi」も典型的な挨拶の言葉ですね。こちらはHelloよりはカジュアルな表現で、フォーマルシーンではほとんど使われることはありません。ビジネスの場なら、同僚や同世代のよく知る相手になら使えるかもしれません。
Hiyaよりはカジュアル感が薄めなので、同世代の人やクラスメートなどなら、それほど知らない相手でも使って大丈夫です。
例文
A: Hi John, what’s up?
B: Hey Tony, how’s it going?
(日本語)
A: やあジョン、調子どう?
B: よお、トニー、元気?
ちなみにHelloはGood morning, Good afternoon, Good eveningといったフォーマルな挨拶と一緒にくっつけて使えますが、Hiはカジュアルな表現ですからフォーマルな挨拶とくっつけることはできません。
しかし例外的に「Good moning」もしくは「Morning」という朝の挨拶とくっつけることはあります。
Hi, good morning!といった感じですね。
日本語でも「こんにちは」「こんばんは」を友達に言うことはあまりありませんが、「おはよう」とは言うことを考えると、理解しやすいかもしれません。
朝の挨拶はフォーマルな挨拶であり、カジュアルな挨拶でもあるということです。
Hey
HeyもHiyaと同様にとてもカジュアルな挨拶の言葉です。また、「ねえ」「おい」などのように、呼びかけとしてもよく使われます。
挨拶での使い方は、HiやHiyaとあまり変わらないため、例文ではこの呼びかけ表現としてのHeyをみてみましょう。
例文
A: Hey! Watch out! The light is red!
B: Oh! Thank you. You saved my life.
(日本語)
A: ちょっと!気をつけて!赤信号だよ!
B: わあ!ありがとう、命を救ってくれて。
Heyは挨拶としてはHiやHiyaと似ていますが、こうした危機が迫っているときなどの呼びかけでHi/Hiyaが使われることはありません。
こちらも一緒に覚えておくと、便利ですよ。
Heya
HeyaはHiyaとそっくりですが、こちらはおそらくHeyが語源となっているのでしょう。
Hiyaに比べるとあまり使われることはありませんが、こういう表現もあると覚えておけば、誰かに言われたときに戸惑わずにすみますね。
3.Hiyaと言われたらどう返すべき?
Hiyaと誰かに言われたとき、ついつい自分でもオウム返しのように「Hiya」と返したくなるかもしれません。もちろんそれでも間違いではありませんが、実はネイティブ同士の会話を聞いてみると、Hiyaと言われた相手は、全く別の言葉で挨拶を返しています。
これは英語では同じ表現が続くのを避ける傾向があるからかもしれません。実際、Hiyaだけではなく、HiやHelloでも同じことが言えます。
Hiと挨拶をすればHelloと返ってきたり、Heyと言えばHiと返ってきたりなど、バリュエーションをもたせるのが一般的です。
フォーマルシーンやあまり親しくはない間柄だと、Helloしか使わないなんてこともあり、その場合はオウム返しのようになっていることもあります。
ですが、少なくともカジュアルな会話の中では、相手とは違う挨拶の言葉を選んだ方が自然です。ですから、Hiyaと言われたら別の挨拶で返せるように、バリュエーションを準備しておくと良いんですね。
4.イギリス英語の国では「Hiya」を使ってみよう!
今回ご紹介したHiyaは、イギリス英語でよく使われる表現です。もしもイギリス人と会話をすることがあったり、イギリス英語圏に行くことがあれば、挨拶のバリュエーションとして取り入れてみましょう。
その他のHello、Hi、Heyなどは、どの地域にいっても通用度が高い挨拶の言葉です。しかし、国によってはその国独自の挨拶があったりもするので、イギリス以外の国に行く人は、その国でどんな挨拶が使われているのか事前に調べて、バリュエーションのひとつとしてストックしておいても良いですね。