自分で調べずに何でも人に聞いて解決しようとする人に対して「ググれよ!」と言ったことがある方も多いかもしれません。
英語圏でも「ググれ!」という意味を持つ言葉があるのをご存知ですか。
この記事では、「ググれ」とほぼ同義語の「GIYF」の意味と使い方を徹底解説します。
さらに、「GIYF」の代わりに使える「自分で調べなよ」という英語とインターネットで使われている便利なスラングを紹介しています。
ぜひ参考にしてみてください。
1.「GIYF」の意味は?
英語圏のネイティブが頻繁に使う「GIYF」は「Google is your friend」の略です。
日本語で直訳すると「Googleはあなたの友達」となりますが「Googleはともだちでしょ?なら、Googleに聞いてみなよ」というニュアンスを含みます。
「GIYF」が誕生した当時は優しいニュアンスで使われていたようですが、最近では「googleで調べてみなよ=簡単に人に頼るな、まずは自分で調べてみろ、楽するな」のような意味合いで使われることが増えました。
「ググる」は「Google it.」として使われており、safari、yahooなどほかの検索エンジンの場合もまとめて「google it」になります。
「GIYF」の使い方
実際にどのような場面で「GIYF」が使われているのか例文を見ていきましょう。
- don’t ask me every single time, GIYF(すぐに聞かないでまずは調べなよ)
- what is that?-GIYF(なにこれ?-ググれよ)
「GIYF」は単体で使うこともできますが、前後に文章を入れるとさらに意味がはっきりとします。
すでにお伝えしているとおり、「GIYF」の意味合いは少しずつ変わっていて、やや強いニュアンスを含んでいるので、使う相手には気をつけましょう。
「お前ググってからいえよ」「ググれカス」など強い口調でも冗談と通じる相手に使わなければ、相手は侮辱されたと勘違いしてしまうかもしれません。
ネイティブは「GIYF」をあまり使わない?
日本語で「ググれ」は頻繁に使われていますが、それと比べると英語圏のネイティブは「GIYF」を多用しているわけではないようです。
ツイッターで実際にネイティブがどのように「GIYF」を使用しているかリサーチしたところ、おもに単体で使う傾向が多いことがわかりました。
何かのニュースや記事に対して「Why(なんで?)」「How(どうやって?)」とリプライを送るユーザーに対して「GIYF」と送っています。
つまり、「簡単に答えをもらおうとせずに調べれば出てくるだろ」という意味になるので、少し意地悪な印象です。
日本語でもバズったツイートに対して安直な質問をした場合、丁寧に返信をくれる人と「調べろ」と一蹴する人といるでしょう。
日本語でも英語でもインターネットユーザーの特徴に差はないようです。
「GIYF」は一発で英語圏のネイティブに伝わるとは限りませんが、試しに誰かに言ってみましょう。
2.「GIYF」の代わりに使える英語
「GIYF」を使って相手が意味を理解しなかったときに、言い換えの文章として同じ意味を持つ英語をいくつか紹介します。
Google it.
「ググる」「ググれ」の表現方法として最もオーソドックスな言葉が「Google it」です。
「Google it」は、オンラインチャットでも使われていますが口語の会話でも頻繁に使われているのがポイントです。
英語を勉強していると、「Google it」という文章に違和感を感じる方もいるでしょう。
そもそも「Google」は検索エンジンのことを指す固有名詞ですが、この場合に限っては動詞の扱いとなります。
そのため、英語の文法的にはおかしい文章ですが「Google it」で「グーグルをしろ=ググれ」という意味になるのです。
単体で使うことはできますが「I googled it」「I’m googling it.」のように動詞になる原形を変えて使うことも可能です。
「Google it」のように固有名詞を動詞として使う英語は増えつつありますが、ネイティブの間では、本来とは異なる英語の使い方に難色を示す方もいるようです。
「教養が足りない」「言語へのリスペクトがない」と考えるのは少し極端にも思えますが、使う相手がスラングに否定的ではないかを知っておくとトラブルを避けられます。
Look it up on Google.
「Look it up」で「調べる」を意味するため、「Look it up on google」で「グーグル上でそれを調べる=ググれ」となります。
ちなみに「look up」には「調べる」以外に「見上げる」「尊敬する」「よくなる」と言った意味もあります。
前後の文脈や「look」と「up」の間になにを入れるかによって言葉の意味を読み取れるようになるので、使い分けてみてください。
Do a google search.
「Do a google search」は、そのまま「グーグル検索をしなさい」を意味します。
「Google it」では「google」が動詞になりましたが、この文章では「Do」が動詞として含まれているので「a google search(グーグル検索)」がそのまま名詞となります。
スラング的なニュアンスは含まれておらず、親が子どもに使うようなシチュエーションに適しているので、友人間では使う機会はないでしょう。
Do an internet search.
「Do an internet search」は、先ほどの「Do a google search」のインターネット版で「インターネット検索をしなさい」を意味します。
すでにお伝えしているとおり、「Google it」の「Google」はグーグル以外にサファリやYahooなどすべての検索エンジンの総称としても認識されています。
「Google」という単語を使ったからといって必ずグーグル限定で調べ物をしなければいけないわけではありません。
ただし、グーグルを全く使わないのに「Google」という単語を使うのはちょっと…という方は、代わりに「Internet」という単語を使いましょう。
Search for it on Google.
「Search for it on Google」は、「Look it up on google」とほぼ同義語で「グーグルで検索をしなさい」を意味します。
「Search」が「調べる・検索する」という単語であることを知っている方は多いでしょう。
「Look it up」という意味が複雑化した単語を使うのに慣れない方は、まずはシンプルで意味が通じやすい「Search for it on google」から使ってみましょう。
You should Google it first.
「You should Google it first」は、直訳どおり「まずはグーグル検索するべきだ」を意味します。
ここで登場する「Google」は、「You should(あなたは〜するべき)」の後にきているので動詞の扱いとなります。
すでにお伝えしているとおり、「Google」そのものは検索エンジンを意味する固有名詞ですが、例外的に「グーグル検索をする」という単語に変換できるのです。
3.ネットで使える英語のスラング
続いて、「GIYF」のように英語を短縮して頭文字で表現するスラングをいくつか紹介します。
英語の短縮系のスラングはたくさんありますが、今回は「GIYF」同様に4文字の頭文字で構成された単語に絞って紹介していきます。
HAGD(Have a good day)
「HAGD(Have a good day)」は、「良い日を過ごしてね」を意味するスラングです。
日本では挨拶として「お疲れ」を多用しますが、英語圏では「Have a good day」「Have a nice day」を頻繁に使うコミュニケーションがあります。
会話の最後の添える言葉として汎用性が高いので、覚えておきましょう。
INHO(In my humble opinion)
「INHO(In my humble opinion)」は、「私の愚見だけど」を意味するスラングです。
よく似たスラングで「IMO(In my opinion)」がありますが、「humble」を入れるだけで謙遜したニュアンスが含まれます。
個人的に言っておきたい意見だけど、決断として反映されなくても大丈夫なときなどに使いましょう。
LMAO(Laughing my ass off)
「LMAO(Laughing my ass off)」は、「LOL(Laughing out loud)」の笑いの意味を何倍にもしたスラングです。
お尻を意味する「ass」が含まれているので少し汚い表現になりますが、爆笑しすぎて死にそうなときなど、最大限の笑いを表現したいときに最適です。
MYOB(Mind your on business)
「MYOB(Mind your on business)」は、「大きなお世話だよ」を意味するスラングです。
相手から言われたことが気に食わなかったり、誰かの不満として愚痴をこぼすときに使えます。
直訳すると「自分の問題を考えておけよ」となるので、「干渉するな」「大きなお世話だ」という意訳になります。
4.英語のスラングを使うときの注意点
英語のスラングを使うときの注意点は、以下のとおりです。
- ビジネスシーンや目上の人とのチャットでは控える
- アジア人や日本人が使ってはいけないスラングもある
それぞれの注意点について解説します。
ビジネスシーンやファーストコンタクトのチャットでは控える
基本的に「GIYF」のようなインターネットで使われている英語スラングは、ビジネスシーンやファーストコンタクトでは使わないようにしましょう。
基本的に日本語でもネットスラングをあまりよく思っていない人たちがいるのと同様に、英語圏でも老若男女問わずスラングを使わない人はいます。
本来スラングは仲の良い間柄で使うものですので、距離を縮めるコミュニケーション方法として最適です。
一方で、スラングを使っただけで「下品」「子どもっぽい」「礼儀が足りない」というイメージを持つ人がいることを踏まえると本末転倒になるケースがあります。
また、「楽だから…」という理由でビジネスシーンで使ってしまうとプロフェッショナルに欠ける人材と誤解されてしまう可能性が高いです。
スラングを使うのは、仲の良い友達間のみで留めましょう。
アジア人や日本人が使ってはいけないスラングもある
英語圏の映画やドラマをみたり、留学先で現地の人たちとコミュニケーションをとっていると、たくさんの英語のスラングに触れる機会があるでしょう。
「英語圏のネイティブの人が使っているから使ってみよう」と安易に英語のスラングを発してしまうと思わぬトラブルに見舞われるリスクがあります。
たとえば、黒人同士で多様されている「Nigga」は、黒人以外の人種の人たちが使うと学校や職場を追い出されるほどの差別発言となります。
また、仲の良い女性同士が使う「Bitch」も関係性がはっきりしていなかったり、男性が女性に使うと強い罵り発言に変わります。
日本語ではタブー発言に対する罰則やペナルティはほとんどありませんが、英語圏ではたった一言で社会的な制裁を受ける機会が多いです。
発言には気をつけるとともに、よく知らない英語スラングに関しては安易に言葉として発する前に意味と背景を理解しましょう。
5.まとめ
この記事では、「GIYF」の意味と使い方について紹介しました。
結論として「GIYF」は「google is your firend」の頭文字を取った言葉で、「Googleはあなたの友達でしょ=人に聞く前にググれよ」という意味があります。
使うシチュエーションによっては、調べる作業をしない「怠け者」「めんどくさがり」といったニュアンスを相手に与える可能性があるため注意が必要です。
「GIYF」の代わりに「Google it」であれば、日本語の「ググれ」「ググる」と同じくらい頻繁に使われているので、「GIYF」よりも気軽に使えます。
ぜひ、ネイティブの人たちと会話する機会があれば、使ってみてください。