海外でのホームステイを考えている人の中には、どのくらい費用がかかるのか疑問に思っている人もいるかもしれませんね。その費用次第で、渡航する国や期間を選ぼうと考えている人もいるでしょう。
そこでこの記事では、ホームステイの費用について詳しくご紹介します。留学で人気の国別に費用の目安もまとめましたので、ホームステイの計画を立てる時の参考にしてくださいね。
ホームステイの費用・基礎知識
国別にホームステイ費用を比較する前に、まずは費用面にフォーカスしながら、ホームステイの基本的なことを解説します。
ホームステイの特徴
ホームステイは留学をする人や海外の生活を体験してみたい人に人気の滞在方法です。現地の家庭に下宿する形で滞在し、家族と生活を共にします。
ホームステイは食事が含まれていることが多く、食事は朝食のみ、朝食・夕食のみ、3食付きとさまざまです。食事付きの場合は、外食をすることがなくなるため、他の滞在方法に比べてぐっと費用を抑えることができます。
海外滞在方法の中では費用が格安
ホームステイは英語の語学留学ができる国々では最もメジャーな滞在方法の一つで、料金も格安になりやすいです。前述のように、食事付きの場合は外食費用を抑えることができるので、かなりお得感があるでしょう。
英語圏は外食費が非常に割高な国が多いですから、食費を抑えられるのはありがたいのではないでしょうか。
また、シェアアパートなどを借りて自炊する場合と比べても、ホームステイの方が安く収まることが多いです。特に同じレベルの家やサービスを探そうと思うと、ホームステイの方が割安感があるでしょう。
ホームステイの費用は国によってかなり異なる!
ホームステイは確かに費用を抑えやすい滞在方法です。しかし、それほどホームステイでの滞在がメジャーではない国々では、逆に割高になることもあります。
また、国によってかなり物価に開きがありますし、同じ国でもエリアによって価格が全く違うなんてこともあるでしょう。
自分が渡航する先の状況を踏まえて、どの国にホームステイに行くのか、そしてホームステイにするのか他の滞在方法にするのかを考えると良いでしょう。
【国別まとめ】ホームステイにはどのくらい費用がかかる?
ここからは、実際にホームステイにはどのくらい費用がかかるのかをご紹介します。こちらは、渡航費や学費、交際費といった費用はすべて除いて、単純に2食付きのホームステイ費用がどのくらいかかるのかの目安をまとめています。
まずは下記の表を見て、各国の間にどれだけ違いがあるのかを比較してみましょう。
国名 | 1週間 | 1ヶ月 | 3ヶ月 | 半年 |
アメリカ | 4~5万円 | 10~15万円 | 25~45万円 | 50~90万円 |
イギリス | 2~4万円 | 8~10万円 | 20~30万円 | 40~60万円 |
カナダ | 2~5万円 | 6~10万円 | 15~27万円 | 30~55万円 |
オーストラリア | 2万円前後 | 10~15万円 | 22~40万円 | 70~90万円 |
ニュージーランド | 2万円前後 | 8~12万円 | 20~35万円 | 40~75万円 |
フィリピン※ | 4~5万円 | 20~40万円 | 50~80万円 | 90~150万円 |
※フィリピンのみ学費が加算された額となっています。
こうして見ると、1週間などの短期の場合はそれほど差はないものの、3ヶ月以上となると、かなり幅が開きます。
フィリピンは、日本人が選ぶ留学先で人気が高いため入れていますが、ホームステイだけのデータがないため、語学留学の学費込みの価格となっています。
物価が高いことで知られるイギリスが意外と格安に見えたり、安そうなイメージのあるオーストラリアが高かったりと意外な部分もありますね。
ここからは、上記で挙げた国々のホームステイの費用事情を詳しく解説します。
アメリカ
アメリカは英語圏の中でも物価が高いため、ホームステイ費用も高額になりがちです。さらに外食費用も高く、チップも必要なため、ホームステイを選んだとしても他の国よりも費用がかさみやすいでしょう。
ただし、アメリカはとても広いため、地域によってかなり費用に差が出やすいです。都会を選ぶと上記の表くらいの価格感になりますが、もう少し素朴な街を選べば、もっと費用を抑えることができます。
ただアメリカは車社会なので、あまり田舎を選びすぎるとかなり生活が不便になってしまうかもしれません。
ちなみに特に物価が高いエリアは、カリフォルニア、ニューヨークなどです。ハワイもやや高め。留学先として人気のエリアは、全体的に物価が高めだと覚えておきましょう。
イギリス
イギリスはアメリカに負けず劣らず物価の高い国です。しかし、ホームステイに限って言えば、アメリカよりも割安感があるでしょう。イギリスで一番物価が高いロンドンでも、上記の表くらいの価格感です。
シェアフラット(シェアアパート)での自炊でも、生活費をこの程度に抑えられるかもしれませんが、その場合は危険なエリアだったり、家の設備が良くなかったりするので、コストパフォーマンスという面で言えばホームステイはかなり良コスパです。
ロンドン以外の地方都市を選べば、さらに安くなり、イギリスでの滞在が現実味を帯びてくるでしょう。
ただし、学費は高額ですから、ホームステイだけではなく留学もする人は、学費込みの費用で他の国と比較してみましょう。
カナダ
カナダはアメリカやイギリスよりも物価が安めな国として知られています。ホームステイ費用も他の国々と比べると比較的安価な傾向があり、費用面を気にするならおすすめの国の一つです。
外食費が高いのは他の英語圏の国々と共通していますが、それ以外の物価はやや安め。学費なども若干格安です。
ただしカナダは寒い国なので、寒さに弱い人は滞在する時期を考えて計画しましょう。日本で買えるような防寒着では十分ではない地域もあり、冬には現地で防寒着を買い足す人も多いです。
地域によって物価の差があるのはもちろんですが、寒暖差もあるため、物価だけで滞在先を決めるのはおすすめできません。
オーストラリア
以前のオーストラリアは英語圏の中では物価が安い国と知られていましたが、現在ではどちらかというと物価が高めになってきています。そのため、費用を抑えるためにオーストラリアを選ぶというのが、あまり現実的ではなくなりました。
ホームステイ費用も短期であれば安めなのですが、長期になると他の国々よりも高くなります。オーストラリアでは長期滞在でホームステイをするというのが、あまり一般的ではないのか、長期割引がされていないようです。
そのことから、数週間以内の短期なら、オーストラリアでのホームステイはおすすめできますが、長期滞在をするなら、シェアアパートに住むなど他の滞在方法を選んだ方が格安になるでしょう。
ニュージーランド
オセアニア全体の物価が上がってきているとは言え、ニュージーランドはまだ比較的物価が安めの国だと言えるでしょう。ホームステイも短期であれば、他の滞在方法よりも割安に抑えることができます。
ただしニュージーランドもオーストラリア同様、長期のホームステイには割高感があります。ニュージーランドに長期滞在するなら、最初の頃はホームステイで生活の方法を学び、慣れてきたらシェアアパートなどを探した方が良さそうです。
外食費は高めなものの、スーパーなどで購入する食材は割安なので、自炊をして費用を抑えやすい国でもあります。
フィリピン
最後にご紹介するフィリピンは、ホームステイでの滞在がメジャーではない国です。あるにはあるのですが、ホームステイ先はフィリピン在住の欧米人のことが多いようですよ。
上記の表だとわかりづらいですが、フィリピンは学費を含めた額では他の国々よりも安価なものの、実はホームステイの方が割高になる珍しい国です。
これは、現地の人の間でホームステイビジネスが発達していないためでしょう。
もちろん、フィリピンでも英語がネイティブの欧米家庭にお世話になりたいというなら、ホームステイを選ぶ価値はあります。しかし、なるべく費用を抑えるためにフィリピンを選んだなら、他の滞在方法をおすすめします。
費用でホームステイする国を選ぶべき?
ホームステイを検討する場合、費用面を重視するという人は少なくないでしょう。では、費用面だけでホームステイする国を選ぶべきなのでしょうか。
あまりこだわりがなく、ただ英語を習得したい、海外生活を体験したいということなら、費用でホームステイをする国を選ぶのも良いでしょう。
しかし、同じ英語圏であっても、使われている英語や文化、そして住環境や気候がかなり異なることをお忘れなく。
たとえば、オーストラリアやニュージーランドは英語の訛りが強い地域が多いですから、そこで暮らしているとその訛り以外の英語は聞き取れない……なんてことになるかもしれません。治安があまりよくないエリアにホームステイをすると、安心して暮らせないでしょうし、気候が自分に合っていなければ体調を崩してしまうこともあります。
費用はもちろん大事ですが、費用も重視しつつ、さまざまな条件を比較してホームステイをする国を選べると良いですね。
ホームステイの費用は余裕を持って準備しよう!
今回ご紹介したホームステイ費用の目安は、あくまでも「目安」です。地域やホームステイ斡旋業者、学校などによっても費用は異なりますから、ご紹介したものよりも安くなったり高くなったりすることもあります。
ですから、これはあくまで目安として参考にし、できればホームステイ費用は余裕をもって準備をしておくことをおすすめします。余裕をもたせておけば、それだけ現地での生活を楽しみやすくなりますし、急にお金が必要になった時にも心配はいりません。
充実した滞在を実現するためにも、ギリギリの予算での渡航は控え、資金に余裕を持たせて旅立ってくださいね。