留学という選択は、多くの人々にとって人生を変える大きな経験となります。その魅力的な経験をするための第一歩は、どれくらいの期間留学するかを決めることから始まります。
しかし、留学の期間によって得られる経験や英語力、そして必要な費用は大きく異なります。
本記事では、留学期間によるメリット・デメリット、英語力の伸び、そして期間や国による費用の違いについて解説します。
【目次】
3.超短期留学(1週間~4週間):時間の制約が少なく、最もハードルが低い留学スタイル
5.中期留学(4ヶ月~6ヶ月):英語力の伸びだけではない、より深い留学体験が味わえる期間
1.留学する期間で何が違うの?
留学する期間は、経験する内容やその後の人生に大きな影響を与える重要な要素となります。留学の期間が短ければ、その分費用は安くなります。しかし、得られる英語力の伸びや経験値は長期留学と比較した場合、どうしても少なくなります。
一方、長期の留学では、英語力だけでなく現地の生活や文化に深く触れることができ、より広い視野や経験値を得ることができます。しかし、その分費用負担は大きくなります。そのため、留学期間は、自分が算出できる費用と目的によって折り合いをつける必要があるのです。
2.留学する期間を選ぶポイント
留学する期間を選ぶ際のポイントは、以下の要因を総合的に考慮することが重要です。
目的の明確化
まず、留学の目的を明確にしましょう。言語習得を主目的とするのか、体験を重視するのか、専門的な学問を学ぶのか、それぞれの目的に合わせて最適な期間を選択することが大切です。
費用
留学する期間が長ければ長いほど、生活費や学費がかかります。予算内でどれだけの期間留学できるかを考慮し、経済的な側面も検討しましょう。
英語力
短期留学では基礎的な英語力を高めることが中心となりますが、長期留学を選ぶ場合は、より深い会話力や専門的な英語力を身につけることが期待されます。自分の英語力の現状と目標をしっかり把握し、それに合わせて期間を選ぶことが必要です。
メンタルバランス
長期間の留学は、精神的な負担も考慮しなければなりません。ホームシックや異文化への適応など、気持ち的に厳しい時期もあるかもしれません。自分自身のメンタルが全く異なる環境で適応できる期間なのかをリアルに想像し、考えてみましょう。
これらのポイントを踏まえ、自身の目的や状況に合わせて、最も適切な留学の期間を選びましょう。
次に留学期間によるメリット、デメリットについてお伝えします。
3.超短期留学(1週間~4週間):時間の制約が少なく、最もハードルが低い留学スタイル
1週間~4週間程度の超短期留学は、短い休暇を利用しての留学や、初めての留学体験として選択する方が多い留学スタイルです。
メリット
時間の制約が少ない
超短期留学は夏休みや春休み、さらにはゴールデンウィークなどの短い休暇中に実施することができます。
費用負担が少ない
長期留学と比べると、費用的な負担が軽減されるため、予算に合わせたプランを選びやすいです。
短期集中で勉強できる
短い期間の留学のため、1日、1時間を大切に過ごし、短期集中で勉強できます。
デメリット
飛躍的な英語力アップは難しい
短期間の留学では、英語力の飛躍的な伸びは期待できません。すごく英語が苦手な方だとしたら、英語が少し聞き取れる様になったら御の字でしょう。しかし、英語の環境に浸かることによって、帰国後の英語学習へのモチベーションアップにつながる人は多いです。
費用
留学で人気のあるアメリカ、オーストラリア、カナダ、イギリス、フィリピンの学費、滞在費、航空券代、保険代なども含めた1ヶ月の留学費用の総額目安は以下になります。
■アメリカ:約70万〜90万円
■オーストラリア:約50万〜70万円
■カナダ:約50万〜80万円
■イギリス:約60万〜80万円
■フィリピン:約30~40万円
4.短期留学(2ヶ月~3ヶ月):英語の伸びも体感できる期間
2ヶ月~3ヶ月の短期留学は、観光で楽しむだけではなく、現地の生活に根ざした海外体験、そして留学による英語力の伸びを実感したい人の留学スタイルです。
メリット
充実した海外生活体験
短期留学では、1週間や2週間の超短期留学よりも、スーパーで買い物をしたり、現地のイベントに参加したりするチャンスが増え、リアルな海外生活体験をすることができます。
英語力アップのチャンス
日本人が語学学校で1レベルステップアップするのに必要な期間は平均2~3ヶ月と言われています。ちょうど自分の英語力がレベルアップする感覚をつかめる期間が、短期留学の2~3ヶ月になります。
人脈を作れる
現地の人々や他の留学生と、日常生活や学校内での時間を過ごすのに十分な期間ですので、帰国後も友人としてつながることができます。日本では作ることが難しい国際的な人脈を作るチャンスにもなります。
デメリット
費用がかかる
超短期留学に比べて、滞在期間が長いため、留学費用はかかります。
英語力の伸びが中途半端
人によっては、「これからさらに英語力が伸びそうなのに。」というタイミングで帰国しないといけない、中途半端な気がすると感じる人もいます。
費用
学費、滞在費、航空券代、保険代なども含めた3ヶ月の留学費用の総額目安は以下になります。
■アメリカ:約200万〜250万円
■オーストラリア:約130万〜180万円
■カナダ:約130万〜200万円
■イギリス:約140万〜220万円
■フィリピン:約70~80万円
5.中期留学(4ヶ月~6ヶ月):英語力の伸びだけではない、より深い留学体験が味わえる期間
4ヶ月から6ヶ月の中期留学は、2~3ヶ月の短期留学の約2倍の期間になり、英語力も確実に伸びを感じます。中期留学でペラペラになるわけではありませんが、入国時の自分の英語レベルと比較して、格段に上達したという感覚はつかめると思います。
また、現地でも一生涯付き合えると思える友人と出会える可能性もかなり高まります。それは外国人かもしれないですし、日本人かもしれません。深い信頼関係で結ばれた人脈はお金では買えない宝物になるはずです。
メリット
本格的な語学習得
中期留学では、短期留学よりも十分な時間をかけて英語を習得できます。特に、毎日の生活の中での英語使用により、リアルな会話力が身につくでしょう。
グローバルな視野の広がり
より長い期間滞在することで、現地の文化、日本以外の国から来た留学生の価値観や視野を深いところで理解することができる様になります。結果として、自然とグローバルな視野が広がっていきます。
キャリアの形成
中期以上の留学経験は、将来の就職活動やキャリア形成にも大きなアドバンテージとなります。日本で一定の英語力がある人は、現地での資格取得や専門学校、専門コースに通ってみるのも良いでしょう。
デメリット
高い費用
中期留学は、当然ながら短期留学よりも費用がかかります。しっかりとした予算計画が必要です。
長期の生活の適応
留学初心者にとっては、新しい環境への適応が求められる期間となるため、精神的にもチャレンジになります。
費用
学費、滞在費、航空券代、保険代なども含めた6ヶ月の留学費用の総額目安は以下になります。
■アメリカ:約300万〜400万円
■オーストラリア:約200万〜300万円
■カナダ:約200万〜350万円
■イギリス:約300万〜350万円
■フィリピン:約140~150万円
6.長期留学(7ヶ月~1年):本格的に英語を伸ばし、海外経験をキャリアにつなげたい人
7ヶ月から1年の長期留学は、究極の留学体験とも言える期間です。この期間を通して、学ぶ言語や視野の広がりはもちろん、自己成長や新しい視点の獲得が期待されます。
メリット
飛躍的な英語力の習得
1年間の留学では、流暢に言語を話すための十分な時間が確保されます。日常生活の中で自然に言語能力が向上しますので、よほど学校をさぼらなければ、英語力が伸びなかったというのはあり得ない期間です。ほぼネイティブに近いレベルになる人もでてきます。
充実した海外生活体験
現地の生活様式、習慣、価値観を深く理解することができ、本当の意味で国際人になれる期間です。
自己成長
長期間の留学は、自己成長の大きなきっかけとなります。異文化を経験することで、多様性を受け入れる力や柔軟性が養われます。
デメリット
かなり高額な費用
1年間の留学は、当然ながら高額な費用がかかります。
帰国後の適応
長期間の留学後、帰国すると自国の文化や環境に適応するのが難しくなることがあります。
費用
学費、滞在費、航空券代、保険代なども含めた6ヶ月の留学費用の総額目安は以下になります。
■アメリカ:約600万〜800万円
■オーストラリア:約450万〜600万円
■カナダ:約450万〜650万円
■イギリス:約500万〜800万円
■フィリピン:約250~280万円
7.まとめ
留学は人生の中で貴重な経験となるものです。留学の期間によって得られる経験や英語の習得度は異なり、それぞれに独特のメリット・デメリットがあります。
超短期留学(1週間~4週間)
メリット:時間や費用の制約が少なく最もハードル低く、留学に挑戦できる。
デメリット:英語の伸びまで感じるのは難しい。
短期留学(2ヶ月~3ヶ月)
メリット:英語の伸びも感じることができる。
デメリット:超短期より費用がかかり、人によっては中途半端に感じることもある。
中期留学(4ヶ月~6ヶ月)
メリット:確実に英語の伸びを感じることができる。
デメリット:高額な費用が必要。
長期留学(7ヶ月~1年)
メリット:飛躍的な英語力の向上と将来に向けたキャリア形成ができる。
デメリット:かなり高額な費用。帰国後に自国に馴染めない場合がある。
留学先の国や都市によって費用は大きく異なりますが、目安としての価格を把握して、予算や期待値を照らし合わせることで、最適な選択をすることができます。
ぜひ本記事を参考にしていただき、現実的に大丈夫な費用、そして自分にとって有意義な留学期間を選択しましょう。