TOP留学から帰国後してうつっぽくなるのはなぜ?原因と対処法まとめ

留学から帰国後してうつっぽくなるのはなぜ?原因と対処法まとめ

更新日:2023.07.31

留学から帰国後してうつっぽくなるのはなぜ?原因と対処法まとめ

引用元:iSTOCK

充実した留学生活から帰国してしばらくすると、日本の生活が窮屈に感じたり満たされない気持ちに悩む方は多くいます。

「留学先で感じていたワクワクが恋しい」「日本での生活が苦痛だ」などの理由で落ち込んでいる場合、“うつっぽい”症状に陥っているかもしれません。

ここで重要な点として「鬱(うつ)」と「うつっぽい」は全く異なりますので、ご自身で対処できない場合は医療機関への受診も大切です。

まずは、留学から帰国してから毎日の日々が満たされない原因がどこにあるか自分と向き合い、落ち込んだ毎日から抜けられるようにしましょう。

留学での経験や価値観の変化は必ずあなたの人生を良い方向へと導いてくれるものです。

有意義な経験であったと胸を張って生きていけるように、メンタルケアの方法についてお伝えします。

【目次】

1.留学から帰国してうつっぽくなる原因

2.【セルフチェック】うつ症状の特徴

3.留学から帰国してうつ気味になったときの対処法

4.まとめ

 

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1.留学から帰国してうつっぽくなる原因

留学から帰国してうつっぽくなる主な原因は以下の通りです。

  • 刺激的な環境からの変化
  • 留学中に目標を達成して燃え尽きている
  • 留学中に目標を達成できずに自信がなくなっている
  • 帰国後の試験で思ったほどの成績が得られなかった
  • 逆カルチャーショックを受けている

それぞれの原因について解説します。

刺激的な環境からの変化

環境の変化に伴い、精神的に不安定になってしまうことはよくあるケースです。

とくに留学中は、母国語以外の言葉を話し、多種多様なバックグラウンドを持つ人たちに囲まれた生活で毎日が刺激的になります。

そこから日本に帰国すると、留学前の日常に戻ると刺激の少なさから「やりがい」や「楽しさ」を感じられず虚無感に陥りやすくなります。

とくに留学から帰って1〜3ヶ月ほどは刺激の足りなさにモヤモヤすることもあるかもしれませんが、大半は徐々に日本の生活へと慣れていくでしょう。

留学した人の多くは海外の良さを見出しつつも日本特有の良さにも気づいています。

日本での生活に刺激を感じられないときは、まずは日本の良さを振り返ってみて、日本でできる最大の刺激的な挑戦をしてみましょう。

留学での経験を活かして語学関連のコミュニティに所属したり、積極的に新しい人たちと出会う機会を作ってみるのも良いでしょう。

留学中に目標を達成して燃え尽きている

大きな目標を達成すると燃え尽き症候群になり、日々の生活のモチベーションを保てなくなるケースがあります。

留学生活を一生懸命にがんばって充実させた人にほど、起こりうる問題です。

留学前から帰国後や数年後の将来を見据えた理想像を掲げておくと、燃え尽き症候群になりにくいです。

帰国してから燃え尽き症候群になっていると自覚した場合は、留学していた価値観や感覚が残っているうちに次の目標を決めましょう。

キャリアや進学で有効な試験を本格的に受けてみたり、知識や経験を活かしてインターンシップや就職活動の準備をするなどの選択肢があります。

燃え尽き症候群になっている方は、もともと努力できる素質を持っている証でもあるので、素質を活かして成長できるように自分を奮い立たせてみてください。

留学中に目標を達成できずに自信がなくなっている

燃え尽き症候群とは逆に、留学前に掲げていた目標を達成できずに帰国することになり自信を無くしてしまうケースがあります。

留学生活はキラキラしたイメージを持っている方が多い反面、差別を受けたり、言語や文化の壁に歯痒い思いをしたり、ホームシックになるなど苦い経験をする人もいます。

留学資金を出してくれた両親に申し訳なくなったり、友達から留学のことを聞かれるのが怖くなったり、留学そのものが無駄だったと感じてしまうでしょう。

大切な心構えとして失敗の経験は、成長するために必ず必要です。

そもそも留学をすると決断したこと、失敗したと自覚できているということは、あなたが行動力があり、素直に自分を客観視できているということです。

すぐに前を向くことはできないかもしれませんが、自分が映画の主人公になったと思い、「ここから這い上がっていく自分」を思い描いてがんばってみましょう。

帰国後の試験で思ったほどの成績が得られなかった

語学留学をしたのに帰国して受けた語学テストの成績が悪くて落ち込んでしまうケースがあります。

留学すると日常会話や生活に必要な言葉がスラスラと話せるようになりますが、話すことに慣れるだけで語学力が飛躍的に上がるとは限りません。

とくに2週間〜3ヶ月ほどの短期間留学で語学力を劇的に伸ばすことは難しいとされており、帰国してからの試験で成績が伸びずに悩む方が多いです。

試験結果がよくないからといって語学力が伸びていないのではなく、留学中にはスピーキングとリスニングのスキルが伸びやすく、自然と言語を学びやすい思考を身につけられます。

そのため、帰国後すぐに受けた試験で結果が出なければ外国語への抵抗感が薄れているタイミングにしっかりと座学の勉強をして再度受けてみましょう。

逆カルチャーショックを感じている

長期留学をした人に多いですが、海外の文化や習慣に慣れて日本に帰国してから「逆カルチャーショック」で日常に馴染めなくなるケースがあります。

留学したばかりの頃は日本とは異なる文化や習慣に対してカルチャーショックを受ける方がいますが、その逆バージョンと考えるとわかりやすいです。

具体的には、「日本の働き方への疑問」「ダイレクトなコミュニケーションで相手から不信感を持たれる」「日本社会が窮屈に感じる」などが挙げられます。

とくに海外の文化や習慣がご自身の性格にあっていた場合は、日本特有の規律の多さや独特なコミュニケーションに苦しく感じてしまうかもしれません。

時間と共に日本の習慣に違和感を感じなくなることも多いですが、信頼できる友達を探したり、自分と向き合い将来の移住先を計画したりして対処しましょう。

2.【セルフチェック】うつ症状の特徴

冒頭でもお伝えしたとおり、「うつ」と「うつっぽい」は全く異なるもので、「うつ」は脳のエネルギーが欠乏した状態を指す病気の一種です。

うつっぽい症状はセルフケアで改善できるケースが多いのですが、うつ病になっている場合は適切な医療機関で治療を受ける必要があります。

ここからは帰国してから感じている違和感が「うつ病」に該当するかどうかをチェックしてみましょう。

精神症状身体症状
気分が落ち込む
物事に無関心になる
不安・焦り・イライラ感に襲われる
喜びや楽しさを感じない
集中力の低下
外見や服装への意識が下がる
飲酒量が劇的に増えたぼんやりする
口数が減る
悲観的な思考になる
意欲が減る
耳鳴り
頭痛
動悸
食欲不振・過食
味覚障害
腰痛
下痢・便秘
生理不順性欲減退・勃起不全
肩こり
めまい
腹痛・胃の不快感
睡眠障害

精神症状と身体症状に分けてうつ病で発症する症状をまとめていますが、心当たりのある項目が複数ある場合は要注意です。

うつ病は、適応障害や統合失調症などの精神疾患、脳血管障害や糖尿病などの身体疾患につながるリスクもあるため、放っておかずに早めに診察を受けましょう。

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3.留学から帰国してうつ気味になったときの対処法

留学から帰国してうつっぽい症状に悩んでいるときに、効果的な対処法は以下のとおりです。

  • 自分自身と向き合う
  • 家で引きこもりすぎないように外に出る
  • 規則正しい生活をする
  • 適度に運動をして質の高い睡眠をとる
  • 信頼できる家族や友人に悩みを相談する
  • カウンセリングを受ける

それぞれの対処法について解説します。

自分自身と向き合う

留学から帰国してフワフワとした気持ちのまま日本での日常に意義を感じられないときは、しっかりと自分自身と向き合う時間を設けましょう。

落ち込んだ状態を放置するとうつ病につながる可能性もあるため、まずはうつっぽい状態であることを自覚します。

そのうえで、意識的に趣味の時間を設けたり、将来何をしたいか考えてみて、毎日を少しでも豊かな気持ちで過ごせるように工夫をします。

ひとりでカフェに行ったり自然の中で過ごしたり、家族や友達に時間を作ってもらい自分の感情を言語化する機会をつくると、自分自身を理解しやすくなります。

家で引きこもりすぎないように外に出る

留学から帰国して日本での生活に馴染めないと、友達と会う機会が減ったり、活動的なことができなくなるため、意識的に外に出るようにしましょう。

学校や仕事のほかに、趣味の時間を作ったり、ボランティアをしたり、旅行をしたり、家の中で目的もなく過ごしているとただ時間だけが過ぎていきます。

自主的に何か動くことができないのであれば、習い事を始めて定期的に誰かと交流する機会を無理矢理作る方法もあります。

日本国内にある語学学校に週1回通うだけでも留学後の語学力を維持しつつ、似たような価値観や目的を持った人たちと出会える可能性が高いです。

規則正しい生活をする

気分が落ち込んでいると、理由もなく夜更かししたり、食生活が乱れたりして、さらに身体への悪影響が懸念されるため、規則正しい生活を心がけましょう。

不眠に悩んでいるのであれば日中に運動をしたり、食生活に悩んでいるのであれば自炊を楽しんだりサプリメントで栄養を補うなど工夫する方法があります。

とくに睡眠不足は集中力の低下や精神面を不安定にさせる作用があるため、6〜8時間ほどの睡眠時間は確保するのが大切です。

信頼できる家族や友人に悩みを相談する

不安や悩みは自分と向き合って解決できる場合もありますが、誰かに繰り返し話をして自分の言葉で咀嚼することで解決の糸口が見つかることがあります。

とはいえ、留学後の悩みや不安はセンシティブな問題でもあり誰にでもオープンに話せる内容ではないため、信頼できる家族や友人にサポートしてもらいましょう。

頭の中で考えるだけでは、問題が複雑に交錯するだけでさらに混乱を招きかねませんが、誰かに話をすると頭の中が整理されやすいです。

また、同じように留学をしていた人との繋がりがあれば、その人と悩みを共有することで自分では思いつかないような解決策が見つかる可能性もあります。

カウンセリングを受ける

自分自身での解決が難しいのであれば、専門的な知識を持った人からカウンセリングを受けて、自分と向き合う方法もおすすめです。

カウンセリングを聞くと大袈裟に思えたり、抵抗を感じる方もいるでしょう。

カウンセラーは、あなたの話を聞いて1つの答えを出すアドバイザーではなく、あなたの悩みや不安を引き出して、自分自身で解決策を見出せるようにサポートする役割です。

つまり、自分が「なぜ悩んでいるか」「なぜ不安な気持ちになるのか」の根本的な問題を探るためには効果的で、欧米を中心に一般的な対処法として用いられています。

とくに家族や友人に話して理解してもらえずにさらに悩みや不安が膨らんだという方は、カウンセラーに相談して、まずは理解してもらうことから始めると良いです。

海外移住を検討する

いくつかの対処法を試した結果、どれも効果がなく、これ以上日本での生活が思い描くことができないのであれば海外移住を検討しましょう。

ただし、留学と異なり海外移住をするためにはビザの取得が必要で、国によっては難易度が高いため、入念な情報収集と準備が必要です。

海外移住をしたいからといってすぐにできるものでもないので、本採用がむずかしいのであれば、ワーキングホリデーやインターンシップを利用する方法もあります。

4.まとめ

この記事では、留学から帰国後にうつっぽい症状に悩む方に向けて、その原因と対処法についてお伝えしました。

うつっぽい症状を放置すると、いずれうつ病になるリスクがあるため早いタイミングで原因を探り、適切な対処をする必要があります。

留学から帰ってきてからうつっぽい症状に悩む方は意外と多くいるので、あまり深く考え過ぎずにまずは自分を労わることを最優先に日常を過ごしましょう。

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