フィリピンには気候の温暖さ、治安の良さ、英語が公用語であることなど、魅力的な要素が多くありますが、一方で注意点も存在します。この記事では、フィリピン移住に必要なビザや初期費用、おすすめのエリアなど、具体的な情報をまとめました。
また、日本との文化の違いや、現地での生活におけるデメリットや、フィリピンの教育事情や就職情報、医療保険などについても解説しています。フィリピンへの移住に興味がある方は、この記事をぜひ参考にしてみてください。
フィリピン移住のメリット
フィリピンに移住することは、言葉や文化の違い、ビザ取得などの問題があり、簡単ではありません。十分な準備をして、情報を収集してから判断することが重要です。また、移住に際しては、現地の弁護士や専門家のアドバイスを仰ぐこともおすすめします。
移住に必要な永住権の取得が比較的容易
フィリピンでは、外国人が永住権を取得するためには、一定の条件を満たす必要がありますが、他の国に比べると取得が比較的容易であると言えます。具体的には、年齢、健康状態、財政状況などによって評価されるポイント制度が導入されており、必要なポイントを満たすことで永住権を取得することができます。
物価が安い
フィリピンでは、日本に比べて物価が格段に安く、住居費や食費などの生活費が格段に低く抑えられます。また、医療費も比較的安価であり、老後の生活費の安定にもつながります。
過ごしやすい気候
フィリピンは熱帯気候であり、年間を通して温暖で過ごしやすいです。特に冬の時期は暖かく、日本の寒い季節を避けることができます。ただし、台風や洪水などの自然災害にも注意が必要です。
馴染みやすい食文化
フィリピンの食文化は、スペイン、アメリカ、中国、日本など多様な文化が混ざり合ったもので、様々な料理が楽しめます。また、日本と同じく米飯が主食であり、馴染みやすいと感じる方も多いでしょう。
日本から近い
フィリピンは、日本から比較的近く、飛行機で約4時間程度で到着することができます。そのため、日本との往来もしやすく、帰国やビジネスなどにも便利です。
親しみやすい
フィリピン人は、人懐っこく親しみやすいという特徴があります。フレンドリーな雰囲気があるため、初めての海外生活でも比較的すぐに馴染むことができます。
英語が公用語である
フィリピンでは、英語が公用語の1つであり、現地の人々とのコミュニケーションにおいても大きなメリットがあります。また、英語が話せることで、海外からのビジネスや投資の機会が広がることも期待できます。
治安が良い
フィリピンは、東南アジアの中でも治安が比較的良いとされています。ただし、大都市や観光地などの一部地域では、窃盗や詐欺などの犯罪が発生することもあります。常に周りを注意深く見て過ごし、不審な人物や状況には適切に対処することが重要です。
フィリピン移住のデメリット
フィリピンに移住を検討する際には、事前に情報収集をしっかりと行い、リスクを十分に把握しておくことが重要です。また、移住後も常に最新情報にアクセスし、適切な対策を講じられるようにしましょう。
時間にルーズ
フィリピンでは、時間に対する意識が日本とは異なり、約束の時間に遅れることがあるとされています。また、仕事や手続きなども日本と比べてスムーズに進まないことが多いため、イライラすることもあるかもしれません。
インフラの整備が不十分
フィリピンでは、道路や公共施設などのインフラ整備が十分に行き届いていない場所が多くあります。特に、地方地域や離島部では、ライフラインの整備が不十分であることもあります。
渋滞が多い
フィリピンの大都市では、道路の整備が追い付いていないため、交通渋滞が頻繁に発生します。また、交通ルールが守られていないこともあるため、運転には注意が必要です。
自然災害に注意が必要
フィリピンは、台風や地震などの自然災害が発生することが多い地域です。特に、ハザードマップによって避難勧告が出されることがあるため、常に最新情報にアクセスし、適切な備えをしておくことが重要です。
治安面で注意が必要
フィリピンでは、治安が良いとされていますが、一部地域においては窃盗や詐欺などの犯罪が発生することがあります。特に、夜間や人気のない場所を歩くことは危険ですので、常に周囲を注意深く見て過ごすようにしましょう。
ビザの条件・種類
フィリピンに移住することを考えるのであれば、ビザの種類は3つの選択肢があります。自分に当てはまるものがどれなのかをしっかり確認し、ミスが起こらないようにしましょう。
Pre-arrangedEmployeeVisa(一般労働ビザ、通称9G)
フィリピンでの就労を希望する場合、一般労働ビザが必要になります。このビザは、フィリピンの雇用主からの招聘があった場合に発行されます。具体的には、フィリピンの雇用主が外国人を採用する場合、就労許可を得るために、フィリピン国内の外国人雇用局に登録する必要があります。その後、就労ビザを申請することができます。一般労働ビザは、最長3年間有効です。
SpecialNon-ImmigrantVisa(経済特区ビザ、47(A)(2)、通称PEZAビザ)
経済特区ビザは、フィリピンの経済特区に投資する外国人に発行されるビザです。このビザは、フィリピン国内でビジネスを展開することが条件となります。具体的には、フィリピン国内で会社を設立し、雇用を創出することが求められます。このビザは、5年間有効で、その後も更新することができます。
SpecialResidentRetiree’sVisa(SRRV:特別リタイアメントビザ)
SRRVは、フィリピンでのリタイア生活を希望する外国人に発行されるビザです。このビザを取得するためには、50歳以上であることが必要となります。また、一定の預金を行うことで、ビザの取得が可能となります。このビザには、複数の種類があり、それぞれ異なる条件があります。たとえば、預金額が高い場合は、より長期間のビザを取得することができます。また、家族を同伴することも可能です。
移住に必要な初期費用
いざ移住することになったら、必要となる初期費用があります。どのような項目にお金がかかるのかをしっかり確認し、不足がないようにしましょう。
VISA
ビザの種類によって費用は異なりますが、一般労働ビザや特別リタイアメントビザの申請には数千円から数万円程度が必要です。
航空券代
日本からフィリピンまでの航空券代は、季節や予約時期によって異なりますが、約5万円から10万円程度が一般的です。
住居の初期費用
賃貸物件の初期費用には、敷金、礼金、仲介手数料などが含まれます。敷金は家賃の数か月分、礼金は家賃の1か月分程度が一般的で、仲介手数料は家賃の1か月分から2か月分程度が一般的です。
通信費の初期費用
携帯電話の契約には、初期費用としてSIMカード代や契約手数料が必要です。また、インターネットの契約には回線工事費用が必要な場合があります。
予防接種費用
フィリピンに渡航する際には、一部の病気に対する予防接種が必要です。費用は病院やクリニックによって異なりますが、数千円から数万円程度が必要です。
医療保険
フィリピンでは公的医療保険がありますが、外国人には適用されない場合が多いため、民間の医療保険に加入することがおすすめです。保険料は保険会社や保険内容によって異なります。
1ヶ月分の生活費(食費、日用品、インターネット、水道、電気)
フィリピンの生活費は日本に比べて安いですが、都市部や観光地では高くなる傾向があります。1か月分の生活費は個人の生活スタイルによって異なりますが、約10万円から30万円程度が目安となります。
引っ越し費用
フィリピンへの移住にあたって、荷物の引っ越し費用もかかります。国際引っ越し業者を利用する場合は、サービス内容や距離、荷物の量などによって費用が変動します。また、船便と航空便のどちらを選ぶかによっても費用が異なるため、事前に比較検討することが重要です。荷物の量を減らすことで費用を抑える方法もあります。そのため、不要なものは処分するか、現地で購入することを検討してみてください。
自動車関連の費用
フィリピンでは、右側通行のため日本の車両は使用できません。現地で車を購入する場合は、登録費用や税金、保険料などが必要になります。また、フィリピンの道路事情は荒れているため、車に対するメンテナンス費用もかかります。
公共交通機関も発達していないため、車が必要な場合もありますが、車の必要性については生活スタイルによって異なります。車を所有することが必要な場合は、事前に必要な費用を調べておくことが大切です。
フィリピン移住におすすめの3つのエリア
フィリピンに移住する際に、特におすすめのエリアが3つあります。ここでは、それらのエリアについて解説していきます。
セブ
セブはフィリピンの中でも人気の高いエリアの一つで、国際空港があり、観光地としても有名です。また、治安が比較的良いと言われており、日本人コミュニティーも多く存在するため、初めての海外移住にもおすすめです。また、ビーチやリゾート施設が充実しており、リラックスできる環境が整っています。
マニラ
マニラはフィリピンの首都で、国内最大の都市です。日本人居住者が多く、多様な文化やエンターテインメントがあるため、生活の質が高いと言われています。ただし、渋滞が激しく、治安の面でも注意が必要です。マニラ周辺にはショッピングモールやビジネス街などがあり、都市部での生活を希望する人にはおすすめのエリアです。
ダバオ
ダバオはフィリピンの南部に位置するエリアで、美しい自然環境が魅力です。ダバオ周辺には高山や海岸、ジャングルが広がっており、アウトドアアクティビティには最適な場所です。また、フルーツが豊富で美味しいことでも知られています。ただし、治安の面では注意が必要で、不審者や盗難に注意が必要です。
まとめ
ここまで、フィリピン移住に関する情報を様々な観点から見てきました。フィリピンに移住する際には、メリットやおすすめのエリアなどを把握して、自分に合った移住先を見つけることが大切です。移住に関する詳しい情報は、公式サイトや移住エージェントなどから入手することができるので、移住する前にしっかり準備するようにしましょう。