英文解釈って勉強が必要？英文が理解できない理由と学習方法

英語を学習しているなら「英文解釈」という言葉を聞いたことがあるでしょう。ですが、「英文解釈」とはなにか、そして勉強が必要なものなのかどうか疑問に思っている人もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、英文解釈とは何かをご説明しつつ、英文解釈の勉強をご紹介していきます。特に英語のリーディング・英文読解で問題を抱えている人は、ぜひこちらを参考に英文解釈に取り組んでみてくださいね。

「英文解釈」と「長文読解」「英文読解」の違いとは？

「長文読解」や「英文読解」と言われれば、理解できる人は多いでしょう。しかし、「英文解釈」と言われると、どんなものか想像できない人もいるかもしれませんね。

英文解釈とは、とてもシンプルにわかりやすく言えば、英語の文章を正しく理解することです。つまり、英文を読んで意味を理解しているなら、それが英文解釈となります。
「英文解釈」をテーマにした学習教材がたくさんあるため、「英文解釈」というジャンルの何かがあるように思ってしまうかもしれませんが、「英文解釈」は、「長文読解」や「英文読解」、そして「英語のリーディング」などに含まれるものです。

ですから、英文解釈の勉強をするということは、英文を正しく読めるように訓練するとも言い換えることができます。英語のリーディングの対策を「英文を理解すること」にフォーカスして行っていれば、それも英文解釈の勉強と言えるでしょう。

英文解釈には勉強が必要？

世の中に「英文解釈」に関する教材がたくさん存在するため、「語彙力や文法力アップのほかに、英文解釈の勉強も必要なの？」と疑問に思う人もいるでしょう。
しかし、語彙力や文法力があれば、英文解釈力＝リーディング力も自然と身についていくものです。ですから、語彙力や文法力がある人は、英文解釈にこだわって勉強する必要はないかもしれません。

そもそも英文の解釈に問題を抱えている人は、語彙力や文法力が不十分である場合が多いです。そのため、英文を読むのが難しいと感じる人は、語彙力や文法力の強化から始めてみましょう。
十分な語彙力や文法力がつけば、英文が読めるようになる可能性が高いです。

しかし、語彙や文法に関する問題は解けるのに、長文読解になると途端に問題が解けなくなるという人は、英文解釈の勉強が必要かもしれません。
長文読解ができないということは、語彙力・文法力があるにもかかわらず、「英文を理解できない＝英文を解釈できない」ということだからです。

語彙力・文法力があっても英文解釈ができない理由とは

ではなぜ、語彙力や文法の知識があったとしても、英文を解釈できないことが起こるのでしょうか。それには、いくつかの理由が考えられます。

長文を読み慣れていない

英語の長文を読み慣れていない人は、英文を理解するのが難しいかもしれません。特に短文なら問題なく理解できるけど、長文になるとわからない……という人は、長文を読み慣れる練習が必要です。

特に日本語でも読書習慣がなかったり、文章を読むのが苦手だったりする人は、英語でも長文になると途端に苦手になってしまうかもしれません。
ですが、TOEICや英検の受験を考えているなら、長文読解力は必要です。また、お仕事で英語を使う場合、業務上、長文を読む必要性が出てくる人もいるでしょう。
そういった場合は、英語の長文に慣れるしかありません。

長文だと理解できずに悩んでいる人は、毎日少しずつでいいので、英文を読むように習慣づけてみましょう。習慣になれば、脳が慣れてくるので長文に対してストレスを感じづらくなるはずです。
実は英文解釈力はあるのに、長文は苦手という人は、結構多いんですよ。

英文を英語のまま理解できない

一つ一つの単語の意味はわかっていても、文章になると英語のままで理解できない人もいるでしょう。これに当てはまる人は、英文を読む時に無意識に日本語に訳しているかもしれません。

複雑な英文を読むときに日本語に訳すことは、悪いことではありません。日本語に訳して考えた方が、文章全体の意味が捉えやすいでしょうし、流れも理解しやすいはずです。
しかし、それを続けていると、英文を英語のままで理解できなくなってしまい、長文を読むスピードがとても遅くなってしまいます。

これに当てはまる人は、英文を英語のままで理解する練習が必要です。

文章の区切りがわからない

一文が短い場合は英文が理解できても、一文が長いと理解がしづらいという人は、文章の区切りや英文の構造に慣れていない可能性があります。
問題なく英文解釈ができるようになれば、たとえ一文が長かったとしても、区切りが明確にわかります。区切りがわかれば、意味もすんなりと受け取りやすくなるでしょう。

英文解釈の学習方法

英語の文章を正しく理解できるようになるためには、どのような勉強を進めれば良いのでしょうか。ここからは、その勉強法をご紹介します。
なお、語彙力や文法力が足りていないと感じる場合は、英文解釈の勉強と併せて、語彙力・文法力強化の対策をすることをおすすめします。

英文解釈の教材を使う

英文解釈の勉強には、英文解釈用の教材を使うのが一番です。英文解釈をテーマにした教材がたくさん発行されていますから、そちらを利用しましょう。
教材を選ぶときには、自分のレベルに見合ったものを選ぶのが鉄則です。多くの英文解釈教材はレベルがわかるようになっています。また、書店や試し読み機能で中身を確認するのがベストです。

英文解釈の教材を使って、英文の読み方のコツを身につけたり、問題を解いたりしていれば、英文がちゃんと理解できるようになるはずです。

簡単な英語の長文から読み慣れる

英語だけではなく日本語でも読むのが苦手な人は、はじめから難しい英語に挑戦すると、ストレスになってしまいます。ですから、まずは簡単な英語で構成された文章からはじめてみましょう。

英語で書かれた子ども向けの絵本や、児童書などがおすすめ。また、初心者向けの多読本なんかも、とても読みやすいです。
また、元々ストーリーを知っている物語なら理解しやすいので、ストーリーを知っている本を探すのも良いですね。

英語のナレーションやニュースを聞いてみる

文章を読むのが苦手な人に試してほしいのが、英語のナレーションやニュースを聞くことです。読むのは苦手でも、聞くのは大丈夫という人もいるかもしれません。そういうタイプだと、英語のナレーションやニュースをしっかり聞き続けていれば、英文を見たときにも文章の区切りがわかりやすくなります。

なぜナレーションやニュースが良いのかというと、使われている文章が書き言葉に近いからです。逆に海外ドラマなどを使うと、話し言葉がメインになってしまうため、あまり効果が得られないかもしれません。

英文解釈の対策ができるおすすめ教材3選

英文を理解するためには、英文に慣れることが大事です。しかし、教材を使って学習を進めれば、英語を読むコツなども解説されているため、より効率的に英文解釈力がつくでしょう。

そこでここからは、英文解釈の対策におすすめの教材をご紹介していきます。英文解釈の練習に取り組みたい場合は、ぜひこちらから教材をピックアップしてみてくださいね。

入門英文解釈の技術70

はじめて英文解釈に取り組む人におすすめの教材です。基礎文法をひととおり習得したレベルなら、難なく活用できるでしょう。2008年発行の少々古い本ですが、現在も根強い人気を誇ります。
語彙力や文法の知識が長文読解力につながるように作られていますので、語彙力はあるのに長文が読めないという人にぴったりです。
こちらが終わったら、さらに踏み込んだ「基礎英文解釈の技術100」に取り組んでも良いですね。

英文解釈教室

大学受験を控えた学生から支持される一冊。大学受験のための英文解釈教材としても使えますし、TOEICや英検、TOEFLなどを受験する人の対策本としても人気の教材です。
1977年に発行されたものですが、現行版は現代的な内容になっているため、古臭さはありません。むしろ、それだけ長年支持をされ続けているというのは、信頼できる一冊である証でしょう。
文章を読むのが苦手な人だと、少しとっつきづらいかもしれませんが、しっかりこなせばちゃんと力がつきますので、諦めずに取り組んでみてくださいね。

大学入試 肘井学の 読解のための英文法が面白いほどわかる本

大学入試対策向けに作られている英文解釈の本ですが、それ以外の用途にもおすすめ。身につけた文法の知識を、読解力に変えることができるような構成になっています。
中学レベルの英文法知識があれば取り組める内容ですから、英語学習中の社会人でも活用できるでしょう。難しい単語には日本語訳がついているので、いちいち自分で調べる必要がありません。
解説がわかりやすいと、口コミでも好評です。論理的に英文解釈を進めたい人は、こちらを選んでみてはいかがでしょうか。

長文読解が必要なら英文解釈力も身につけよう！

英語を習得したいすべての人にとって、英文解釈力が必要なわけではありません。読むのが苦手で会話さえできればいい場合は、英文解釈の勉強は必要ないかもしれません。
ですが大学受験やTOEIC、英検などの試験を受けるなら、避けて通れないのが長文読解。そして、長文を理解するためには、英文解釈力が必須となります。英文を読むのが苦手と感じている人は、この記事を参考に英文解釈の勉強に取り組んでみてくださいね。